私は、この肝心のスタートのパワーはモチベーションで乗り切りました。
どんなモチベーションかというと「パリで恋がしたい」という不純？いや、純粋でシンプルなものでした。

あとは、やはりフランスに来てみたらフランス語が通じないとどうにもならないと痛感したのもあります。

フランス語がまだ話せなかったパリ生活の初期は、フランス人やテレビなどが言っていることが全くわからず自分とフランス人たちの間に水族館並みの分厚いガラスの壁があり、自分が全く隔離されたレベルの世界にいる気分でした。
それが勉強をして、だんだんと彼らが何を言っているかが所々わかってくると、ガラスの壁が薄くなってサランラップくらいの感じになってきました。感触がわかる、でも詳しくは分からない、ということです。
パリの生活が3年目の今、だいたいのコミュニケーションはできるようになって、見知らぬ人とのすれ違いの会話を楽しむことができて、自分の世界がどんどん拡張されていくのが楽しくなってきました。

語学を勉強するモチベーションを作る、キープするには、その国の外国人と恋をするのが一番というのは、どこにいってもよく聞くことです。

確かに、これが本当に一番の早道です。もちろん友人でもかまいません。
彼、彼女らと会話が通じることがうれしくて、その分楽しく上達できます。

私もフランス語が上達したのは旦那のおかげというのも大きいです。
あと日本人は、「きちんと覚えなければ」とか「失敗したら恥ずかしい」と思ってなかなか上達しないようですが、間違えてもどんどん話している外国人は上達が本当に早いです。

間違えてもよいので、とにかく通じればいいのです。その意気込みというのも語学習得に必要な大切な要素かもしれませんね。

インターネットで日本語を勉強したい外国人を探すサイトがあるので、探してみてください。
あなたが日本語を教えて、彼らに外国語を教えてもらうというエクスチェンジという方法です。
ここでは、ただ日本人女性と遊びたいという外国人もいますし、真剣に勉強したいという人もいます。

私も東京でこのサイトを利用して何人がフランス人と出会ったのですが出会った初日に「ビズ（ほっぺにチュー）しよう」と言ってくる人もおり、こういう人には要注意です。
まあ、そのまま一緒に遊んで上達するというのもありですけどね。

Text／中村綾花

初出：2013.11.17