逆境だからこそ燃える!?コロナ電撃交際&結婚のなれそめを聞いた/佐々木ののか

コロナ渦中の恋愛

こんにちは、佐々木ののかです。

コロナ禍で情勢が変化してからたくさんの命の心配をしつつも、個人的にはそれと同じくらい気になっていたことがあります。それは、皆さんの恋愛事情です。

すでに交際中の方は別ですが、「今ちょっといい感じ!」「デートを重ねていた最中だった」など、付き合うかどうかの瀬戸際という恋愛のもっとも楽しいところを味わっていた方々はデートを諦めざるを得なかったかもしれません。孵化する前に立ち消えてしまった恋に想いを馳せ、勝手ながら極楽浄土をお祈り申し上げておりました。

しかし、そんな私の身勝手な心配をよそに、身近な知人友人たちから、交際や結婚の報告が次々と飛び込んできました。しかもつい数ヵ月前までは浮いた話はなかったはずの友人たちばかりから。いわゆる電撃交際&結婚というやつです。圧倒的祝福!!!

でも、なかなか人に会えないのに、どうやって距離を縮めたのでしょうか? 新しい出会いはどこで? 取材にかこつけた野次馬根性、あるいは後学のためという私利私欲のためにお話を伺いました。

Case1:勤務先の研修が中止になり、急遽始めた日払いバイト先で…

Case1

最初にお話をお伺いしたのは、4月の中旬に恋人ができた朝日美陽さん(23歳)。ダンスやお芝居、文筆などの表現を活動の主軸にしている美陽さんは、コロナ禍で3月から働くことになっていた職場の研修が一時中止に。再開するまでの生活をつなぐため、友人の紹介で急遽日払いバイトをすることにしたそう。今回交際をスタートさせた恋人はそこで出会ったそうですが、再会から付き合うまでのスピード感が爆速ドドンパ級でした。

――お相手の方とは、日払いバイトで出会ったんですよね?

美陽さん(以下、美陽)

そうなんです。働いたのは1週間ほどだったのですが、ランチタイムから閉店までの12時間くらい一緒に過ごしますし、閉店後は賄いと一緒にお酒を出してくれるお店だったので、あがりの時間が同じだと飲みながら話すうちに仲良くなったんです。

――楽しそう! 当時からお互いに意識し合っていたのでしょうか?

美陽

相手の好意にはうすうす気づいていたのですが、私は10歳ほど年上の人と付き合っていた期間が長かったこともあって、2歳年上の彼を恋愛対象として意識することはなかったんですよね。彼からまめにLINEももらっていたのですが熱を入れた返信をすることもなく、勤め先の研修が再開してからは特に連絡することもなく過ごしていました。

ただ、4月11日に飲食店への自粛要請が出されたことで、居酒屋の営業停止をすると店長さんから連絡があり、その店でしか働いていない彼のことがふと気になって連絡してみたんです。

――自粛要請きっかけでの連絡! 彼はご無事でしたか?

美陽

実家のお寿司屋さんを手伝っていると連絡がありました。その日を境に私はちょうど特別休暇になっていて、前々からご実家のお寿司屋さんに遊びに行くと話していましたし、コロナの影響を受けている彼のご実家の助けになればとお店に足を運んだんです。

カウンターに立って仕事していた彼は、居酒屋での好青年風の印象ではなく、ちょっとワイルドな雰囲気に見えて……私は男らしい人が好きなので、このときにポイントが上がりました。

それから彼のお父さんが「実は小中のときはかなりやんちゃしていたけど更生したんだよ」という昔話をしてくれたのにもグッと来ましたし、なぜか彼の幼馴染の友達まで紹介してくれて、楽しくて明け方まで飲みました。閉店後のお店で眠ってしまったお父さんを残して、ふたりで実家に行き、そこで関係を持って付き合うことになりました。

――展開早すぎないですか⁉ しかもお父さんや幼馴染公認!

美陽

そうなんです!私が今まで付き合った人たちは私を身内にあまり紹介してくれなかったので、最初から自分の大事な人たちに紹介してくれたのは個人的に大きかったんですよね。付き合うことになった日の夜もまたお父さんのお店で夕飯を食べたのですが、常連さんにいきなり「僕の彼女です」と紹介していました(笑)。

その後も「テンションが上がったから手を出したわけじゃない」ということを言葉の端端から感じさせてくれて、私もこの人を大事にしたいなと思いました。

――今回の恋にコロナ情勢はどれだけ影響していたと思いますか?

美陽

出会いも含めてコロナ情勢下でなければ成立しないことばかりだったなと思います。デートを重ねたり、LINEを何度も繰り返しコミュニケーションをとったりすることもなく、実家のお店へ行き、気づけば彼女になっていた、という感じです。

普段の生活ではハードルになりがちな “彼の親御さんにご挨拶をする” ということも、会える場所が限られている状況が背中を押してくれました。もし、彼の実家へ遊びに行くことが口約束で終わっていたら、彼のギャップに気づかなかったかもしれません。

彼が魅力的だと思える人間だったから付き合うことにしたものの、普段はこんなスピード感でお付き合いすることはないと思うので、そういう意味ではこの情勢が追い風になったのかなとは感じています。