「死ぬかと思うでしょ?でも死なないから」わたしのポジティブの礎/ものすごい愛

2018年よりAMで連載中の恋愛相談『命に過ぎたる愛なし』がついに書籍化!「前向きになれる」「愛情たっぷり」「はっとさせられる」と、常に相談者に大切な心がけとそのヒントをくれるものすごい愛さん。今回はその刊行記念として、日頃のコラムではあまり明らかにされてこなかった、ものすごい愛さんの素顔に迫るインタビューを実施。前編では、連載執筆中の思いやボジティブなマインドの持ち方について伺いました。

喫茶店で話しているような感覚で

『命に過ぎたる愛なし』出版記念インタビュー<書籍編>

――連載中の『命に過ぎたる愛なし』が書籍になりました! おめでとうございます。

ありがとうございます~! 12月24日(今日)発売です!

――AMで連載のお声がけをした当時は、どんな心境でしたでしょうか?

「ええ? わたしが書いていいの?」って驚きました(笑)。
ちょうど会社を辞めるタイミングで、夫に「やりたいことをやる期間にしたら?新しいことに挑戦しなよ」と言ってもらい、じゃあ文章を書いてみようかなと思っていました。
書籍の「はじめに」にも書きましたが、よくTwitterのフォロワーさんから恋愛相談をもらうので可能な限り答えていたんです。が、量的に厳しくなっていたところ「恋愛相談の連載はどうですか?」と提案いただき、本当に渡りに船でした。お悩みに回答することで、似た悩みを持つ人にも参考にしてもらえたら……という気持ちではじめたんです。

――もともと書くことが好きだったんですか?

いえ、全然です。理系なので、国語や小論文は苦手な教科でした。だけど、Twitterを日々の日記がわりにそのときの気持ちを書くのが楽しくて。エッセイストになりたいとかではなく、あとで読み返すために書いていました。Twitterで書くものを好きだと言ってくださる方がいたこと、もともと自分の意見を言うのは好きだったことがあって、書くようになったと思います。

――書籍の執筆で大変だったところは、どんなところでしたか?

わたしは不器用で、マルチタスクが全然ダメ。それなのに普段の連載と、書籍の加筆修正+書きおろし原稿10本を同時に進める必要があって……。終わっていない仕事があると気になって他のことが手につかず、人間としての生活が失われてました(笑)。あとは、できる限り間違った伝わり方をしないように……言葉を慎重に選ぶということが大変でした。

――反対に楽しかったところは?

相談文を読んでどう答えようか考えているときが一番楽しいですね。相談者さんと喫茶店にいって話しているところを想像しながら、回答を考えるのが好き。あとは編集さんに褒められて違う視点で考えられるようになってきて、「この人、めっちゃいいこと言ってんじゃん! って、わたしじゃ~ん!」ってなったとき(笑)。相談者さんから「勇気を出してみようと思います」「自分のことがちょっとだけ好きになれました」とメッセージをもらえると、すごく嬉しいです!

ポジティブに受け取ることで世界は広がる

――愛さんの考え方は、とてもポジティブで、力強く、エンパワメントしてくれると感じます。誰かに影響を受けたというのはあるのでしょうか?

本や漫画は大好きで、好きな作家さんはたくさんいるんですけど、自分のなかで考えたことがメイン。ただ、母親から受け継いだ部分はあるかもしれません。

中学生のときに集団行動が苦手で、ちょっとハブられたことがあるんです。いじめというほどではないけど、へこたれない優等生だったので見せしめに叱られることも多くて。ある日、急に何もかも嫌になって「学校行くの、やめるわ」って言ったら、母が「いいんじゃない」って。何も言わないし聞かないし、先生に何かを言おうともしない。ただ、学校に「娘は登校拒否です」「本人に任せています」と言って、一緒に映画に行ったり、美味しいものを食べたり、楽しく過ごしてくれました。少しもとがめず、悲しまず、母は「人生そういうこともあるよ!」と。

――いつでも逃げられると思うと、かえって安心して登校できそうですね。

「いつだって休むことができるんだぞ!」という事実が武器になって、かえってすぐに通学を再開しました。ほかにも「言いたいことがあるなら自分で言いなさい」「嫌だったらやめなさい」「助けてほしいときは助けてと言いなさい」と、自分の意志を表に出さないと伝わらないことも教えてくれました。コミュニケーションの基本ですよね。
当たり前のマナーは口うるさく言われたけど、大人になってからは「好きにしなさい」だけ。「子供が社会で生きていくためのマナー、食い扶持を得るための教育を与えるのは親の仕事。ちゃんと終わったから、あとは自由に生きなさい!」って。

――お母さん、とっても現実的ではっきりしていてかっこいいですね!

初めての彼氏と4年半くらい付き合って別れたとき、絶望したことがあって。なぜか結婚すると思い込んでいたんですよね。失恋すれば、何歳でも、そのときは悲しくて悲しくて死ぬんじゃないかと思うじゃないですか。まだ10代の終わりだったし、初めての恋だったし、それはもう絶望しました。そうしたら母が「死ぬかと思うでしょ? でも、あなた今しっかり豚丼を食べてるじゃない? 絶対に死なないから」って。「いきなり1回目の恋愛で結婚までいくわけがないでしょ」「もう恋愛しないって思うでしょ? 絶対するから」って。「ああ、そうだよね~」って思いましたね。……わたし、素直ですね(笑)。

――愛さんが自分の意見をきちんと言えて、現実的で、しかも自分の幸せを追及できるのには、そういう理由もあったんですね。

何も難しいことは考えてないんです。恋愛相談も、「この人を救いたい、助けたい」じゃなくて、「年齢も住んでいるところも考え方も経済状況も……何もかも違うけど、みんな幸せになってほしい」と。そのために、自分で工夫したり、対処したり、見方を変えたり、他に楽しいことを見つけたり……してほしい。そのためのヒントを提供できたらいいなって。思いやりとかマナーとか倫理観は前提だけど、何事も自分に都合よく解釈して楽しく過ごしてほしい。たとえ恋愛が上手くいかなくても、それだけで自分を全否定しないでほしい。「ああ、こんないい女を振るなんてもったいない!」って。大量の洗濯物を放置してダラダラしても、「豪快なわたし、いいじゃん」とか、どんなこともポジティブに考える。でも、一方で、わたしのポジティブは処世術でもあると思うんですよ。

――え? 処世術としてのポジティブ?

そうそう。だって小さなことを気にしてしまうと生きづらくなるじゃないですか。20代前半くらいまでは「ブスキャラ」を演じていたこともあったけれど、ある日、友達が「いや~そんなことないよ~わたしなんかブスだから」って言っているのを見て、「わたしの大切な友達は全然ブスじゃないのに」と嫌な気持ちになりました。よく考えたら、度のすぎた謙遜は周りにも自分にも失礼だと気づいたんです。謙遜のし過ぎは、「かわいいよ~」って心ない褒め言葉で付け入ろうとする、下心のある人を呼び寄せてしまう。だから、褒められたら「ありがとう」って前向きに受け取ったほうが、自分にとっても相手にとってもいいと思うんです。

――なるほど。愛さんにもそういう時期があったんですね。

もともとポジティブな性格だけど、失敗をして学んだところもありますね! 20代前半は自分と違うもの/ことを受け入れられなかったりしたけど、今は違いを楽しめる。全く趣味が違う人と友達になって、新しいことを知ることができる。ポジティブに、肯定的に受け取ることで世界は広がっていくんだなって思います。

自分軸で、楽しく、幸せに暮らしてほしい

――どんな人に読んでもらいたいですか?

いや~~~これはですね、ぜひみ~~んなに読んでほしい!!! 理想を言えば、日本国民全員に読んでほしいですね!!! なぜなら、みんなに楽しく暮らしてほしいから!

でも、まあいちばんは、恋愛に悩んでいる人。傍から見たら「そんなことで悩んでいるの?」と思うようなことでも、本人にとっては大問題。「恋愛以前」「片思いと失恋」「道ならぬ恋」「恋人との関係」「結婚したい」「結婚してから」と6つのテーマについて書いたので、参考にしてもらえるところがあるんじゃないかなと思います。

――必ずあると思います。わたしもハッとさせられる箇所がたくさんありました。人間関係全般にも通じるところがありますよね。

恋愛関係も夫婦関係も友人関係も家族関係も、結局は人間関係だから、同じようなところがあるんですよね。「相手が嫌がることをしない」ということも、「自分は嫌じゃないからOK」「嫌がらせるつもりはなかったからOK」ではなくて、「相手の性格で嫌かどうか」まで考えるのが当たり前だって。友達関係でも家族関係でも重要なことだと思っています。

――サブタイトルに「女の子のための恋愛相談」とつけたのは、実際に女の子からの相談が多いからでしょうか?

もちろんそれもありますけど、まだ女の子は受け身であれという押し付けがあると思っていて。男性に「モテ」て「愛され」る外見や中身であるべきだとか、男性の身のまわりの世話をするべきだとか……少しずつは変わっているとは思うけど、そういう風潮は現実にまだまだある。相談者は20代女性が中心なんですが、そういうもんだと思って育ってきた人も多いと思うんです。

でも、自分が好きじゃないなら、はねのけたらいい。何を選ぶにしても、自分を主体に、自分が幸せになれる選択をしてほしいんですよね。モテ狙いでいって、実際にモテたとしても、自分が自分自身を好きじゃなければ、結局は気持ちが満たされないから。反対に「わたしはこのわたしが好きだから」と思えたら大丈夫です!

女の子たちに自分軸で幸せになってほしい、楽しく暮らしてほしい、そう願っています。

【お知らせ】
12月25日(水)17:00~18:00
『HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE』さん(日比谷シャンテ3F)に、ものすごい愛さんが行くそうです。
店舗で書籍『命に過ぎたる愛なし』をご購入の方にはサインも。
ぜひ気軽に会いにいってみてください!

『命に過ぎたる愛なし』が書籍化!

『命に過ぎたる愛なし ~女の子のための恋愛相談』書影命に過ぎたる愛なし ~女の子のための恋愛相談/ものすごい愛/内外出版社

ものすごい愛さんの人気連載が書籍『命に過ぎたる愛なし ~女の子のための恋愛相談』として内外出版社より発売決定!
恋愛の地点ごとに分けられた6つの構成で、大幅加筆のうえ、10項目の書きおろしをプラス。
寄せられた相談ひとつひとつに「大切な友達」だと思って回答したという、ものすごい愛さん。手元において読み返したくなる1冊になっております。
発売は12月24日のクリスマス・イブ。自分へのプレゼントにぜひ!

発売中