初デートの会話で大事なのは「パーソナリティ」と「今」の質問
この話をすると、ものすごく嫌な女だと思われると思うんですが、
やっぱり書いちゃいます。
昔、大好きな女優さんが、雑誌の取材で
「インタビューとかで同じ質問と同じ答えを
何度も笑顔で繰り返すのが疲れます」と言っていて、
「でも、それが仕事でしょ?インタビューなんて、
普通の人は受けられないんだから、してもらえるだけ
ありがたいんじゃない?」とちょっと意地悪なことを
思ってしまったのを今でも覚えています。
それから十数年がたち、今の私は、
その女優さんとは到底比べ物にはならないものの
普通の人よりも、インタビューされる機会が多い一般人になりました。
そして思うことは、あの女優さんと同じで
「同じことの説明を何度も繰り返すってまじしんどい」です。
インタビューの場なら、別にいいんです。
向こうは仕事で、私のことを聞いてくれていて、
こっちはそれに答えるのが仕事。
メディアに出るってそういうことだと思います。
けれど、プライベートな場での
インタビューもどきって、とっても疲れます。
会話っていうのは、適度なバランスで、
相手と自分のインプットとアウトプットが
交互に行われるから気持ちいいのだと思います。
give&takeじゃないけど、takeオンリーの質問攻めは
基本的には気持ちよくないものです。
しかもそういう時に聞かれることって、
相手にとっては初めて聞く質問かもしれないけれど、
自分にとっては過去何百回と答えてきている質問なので、
もはや繰り返すのが苦痛。
私の場合なら
「なんでブログを始めたんですか?」
「どうしてブログが書籍化されたんですか?」などです。
百歩譲って、その日初めて会った方に答えるのはいいんです。
私も、初めてお会いした方に同じようなことをしてしまうことは
あると思うから。
でもでも!すでに会ったことのある人がデートの時に、
そういうインタビュー的なことを聞いてくるのってどうなんだろう!
デートの日まで時間があるのだから、
それまでに多少ググってもらえれば話も早いのに。
恋愛関係を期待出来る相手とは、
出来れば対等に盛り上がれるものの話がしたいんですよね。
趣味の話とか今ハマっているものの話とか。
まだ相手をよく知らないうちのデートでは
お互いの価値観に触れられる会話をしたい気がします。
なのに私のパーソナリティではなく「はあちゅう部分」というか、
パブリックな領域での質問攻めにあい、
別に、それも私の一部だから、聞いてくれてももちろん構わないけど、
それで一晩が終わっちゃた日のしんどさったら半端ない。
「これは仕事か?仕事だったのか?」のがっかり感。
お相手から、すごく楽しかったとメールはきたものの、
なんか終始、面接みたいで、パワー使い果たしちゃったし
向こうは私のことを知ったかもしれないけど
私は相手のことを全く知れなかったから全然距離感が近付いた感じがしない。
「この出会いは恋愛に発展するかも?」と思っていただけに、
相手はそういう土俵じゃなかったんだな、とさびしくもなったし。
後から、相手が好きでいてくれたことを知ったけれど、
その時にはもう、次のデートに行く気力が無かったです。
だから、もしあなたがどこかの社長とか、
メディアに出ることが多い機会のある人を好きになったら、
デートの時にはその人が100回くらい聞かれているような質問は避けて、
他の人がしないような質問をすると、いいと思います。
あとは、その人の仕事ではなく、その人自身の話。
でも、これってあたりまえのことだと思うんですよね。
恋愛的な「いいな」を感じる時って、相手の立場とか収入とかどっちが偉いとか全然関係なく
馬鹿話とか共通の趣味で盛り上がれる時ですよね。
「仕事面」の質問をしてくる相手には自然と「仕事モード」の自分で接してしまうし、
「同級生」的な態度の人には「同級生」の自分で接すると思うし、
人は、向けられた態度によって、自分のあり方を変えちゃうものだと思います。
「私、間違ってる?もしかして私ってすごく嫌な女なのかな?」と
同世代で起業してる女子に相談すると
「わかるわ。私も、『これまでどんなことしてたの?』
とか『なんで起業したの?』って言われると、
A4のレジュメ渡して『これ読んでください』って言いたくなる」と。
過去を共有するのはもちろん大事だけど、
それは2人の仲が深まってからでも出来ること。
その前に、「今」の話が出来ない人との関係は
なかなか発展しないのかもしれませんね。
Text/伊藤春香(はあちゅう)
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