「あんたなんて、30代になったら、用無しだから」
飲み会で突然言われた言葉
周りの年上バリキャリ女性が、
たいてい素敵で、たとえ未婚でも悲壮感が漂っていないことには
ただただ感謝しています。
「美魔女」なんて言葉もあるけれど、
私の周りは実年齢よりも外見・中身共に若い人が多くて、
人生を楽しんでいる人ばかりなのです。
周りにかっこいい先輩がたくさんいれば、
年を重ねることも怖くない。
逆に、「こうはなりたくないわ」って思うような年上女性ばっかりだったらお先真っ暗というもの。
滅多に出会わないけれど、
この間久々に「こうはなりたくない」的年上女性に会ったので その話でもしましょうか。
その方は、推定40代後半で年相応の顔なのだけれども、
20代女子への対抗心が半端なく…。
とある宴席に遅れてきた彼女、
男性ばかりの場所に、私が一人、紛れこんでいることが気に食わなかったらしい。
私も別に好き好んでいるわけではなく、呼ばれて断れず、いたわけなんですが…。
彼女はどうやら、私がその席の一番偉い人のお気に入りだと思ったらしく、
ちょいちょい、男性たちの目を盗んで、意地悪を仕掛けてきました。
隣の席の男性がトイレにたった隙に、
「あんたさ、こうやって男性ばっかりのところにいて、一人女王様気分なんだろうけど、
あんたなんて、30代になったら、用無しだから」。
「今は可愛いからなんでも許されるけど
それが30歳、40歳になった時に通用するとは思わないでね」
全部、他の人には聞こえない声で言う。
初対面の私にこれだけ悪意ってどんだけ20代敵視してんねん。
私、あなたに何にもしてないんですけど…。
こういう経験は初めてだなあと思いながら、もめるのは面倒なので、言い返しはせず、
ただひたすら下を向いて、
「はい…すみません」と困り顔をしていたら
「その顔!そういう顔をして、今までは全部乗り切ってこれたんだと思うけど、
これからはそういうのじゃ、乗り切れないから。ここにいるおじさんたちには
通用しても私には通用しないわよ!」
とまで言われた。
もはやこれはネタだわ、ネタでしかない。
しっかし、もったいないな、と思ったのです。
この方、キレイにしてニコニコ笑っていれば素敵な先輩女子になりうるのに、
私を攻撃することで、自分を「20代女子に嫉妬する年増」にしちゃってる。
それって、もったいなくないですか?
私は、年を重ねても変に自分を卑下したりする30代・40代ではなく、
堂々と自分の年齢に胸を張って、
年上にも年下にも性別問わず、好かれる女子でありたいよ。
そうなるためには、やっぱり、仕事もプライベートも頑張って充実させて、
20代では味わえない、30代・40代用の「大人の醍醐味」&心の余裕を見つけておかないとね、
そんな風に思ったとある冬の夜でした。
Text/伊藤春香(はあちゅう)
▼週末作家・はあちゅうとライフスタイルプロデューサー・村上萌が主宰する
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