私でいるだけで気持ちいい

そして、ここからが何よりも楽しみなこと。女性であることについてです。現在私はまだ27歳ですけど、去年くらいから「このペースで30歳になったら、私どうなっちゃうんだろう」ってドキドキしてるの。これはあくまで私の場合だけど、自分が、女であることの喜びがとめどないのです。

朝起きて「女だな…」お昼を食べつつ「女だ…」夜ベッドに入って「女じゃねーかよ」今日ほど、自分の肉体を愛おしく思った日はないと毎日のように思うのです。何が起きてんだこれ。自分の体の好きな部位が増え続けるような感覚。これがこのままエクストリームすると、私はそのうち自分の肉体に興奮しだすんじゃないかっていう不安すらある。

日に日に自己評価が上がり続けると、人間はどうなると思いますか? なんかもうずっと気持ちいいんだよ…怖いよ…今までは、誰かがいないと気持ちよくなれなかった、なんなら「してもらう」ことでしか気持ちよくなれなかったはずなのに、もう全然人がいてもいなくてもおけって感じ。

ちなみにこれは具体的なオーガズムとかの話じゃなくて、もっと概念的な話です。流石に一人でただ歩いてる時に達しっぱなしみたいな領域には踏み込めてないよ。

ずっと気持ちいいと、気持ちよくなるために、犠牲を払う必要がなくなるの。これって革命だ。今までは「求めよ、さらば得られん」の精神で、時に傷ついたり疲れ切ったりしていたけれど、今は違う。「あ、得た」みたいな感じよ。ヤバくない?

二十代の頃は、わかりやすく楽しかったり、賑やかだったり、チヤホヤされることにばかり気を取られていた。それはそれで楽しかった。でも、これからは雰囲気なんて必要ないマジもんの楽しい日々がやってくるのだ。「破壊と解放」女の第二幕。小さな承認欲求のために小必殺技を打ちまくる日々は終わる。誰に媚びるでもなくなった私たちを見て、見知らぬ誰かが余計な心配をしてくるかもしれないけど、そんなんガン無視だよ。成熟した私たちに媚びなんて小技はいらないの。大手を振って歳を取ろう。早く30になりてぇ〜!!

TEXT/長井短

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