「私はあなたが嫌いです」と伝えること、認めることの難しさ

こういった例は他にもある。先日、これもまたTwitterで、「SNSで出会った男にはリアルで会わないって言ってたあの女、ネトゲで出会った男と付き合ってた! 女はバカなので、言うことが矛盾してる」と呟いていたとあるアカウントを、私は見つけてしまった。そ、それはきっと、「私はあなたに会いたくない」を、「SNSで出会った男には会わない」ということにして、オブラートに包んで伝えたのだろうね……。たしかに女性側に対して「すぐバレる嘘なんかつかずに、もうちょっと上手く言ったれよ」なんて気もしてしまうが、女はバカなのではなく、一応気を遣ったのである。

もちろん、男性ばかりを揶揄してもいられない。女性は女性で、「今は誰とも付き合う気がないんだよね」とか「あなたのことがとても好きだよ(でも付き合わない)」などの言葉に、いらぬ希望を見出してしまったりするだろう。「私はあなたのことが嫌いです」と伝えることはと非常に難しく、またそれを認めて受け入れることも難しい。だけど、それは人間同士であればどうしてもどこかで生じてしまう、しょうがない話なのだ。お互い、「相性が悪かったんだな」と思って次にいけるといい。攻撃や嘲笑の対象にしてはいけない。

しかし今回書いて思ったが、私、Twitter見すぎじゃないか? ちょっと自粛しようかな。そんなわけで、北村紗衣さんの『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』、ぜひ読んでみてほしい。