仲間がいなくなると、やることがない
スポーツ、音楽、グルメ……いわゆる「リア充系」の趣味を持っている人は、30代後半くらいになると、せっかくの趣味をやめてしまう人も少なくない。きっと、一緒に休日を楽しんでいた仲間に家族ができたりして、予定を合わせづらくなるからだろう。リア充系の趣味を1人で続けるのは難しいのである。
運良く20代後半~30代で家族ができた人はそれでいいかもしれないけど、独身はその点、ちょっと大変だ。
若い頃にリア充系の趣味ばかり満喫してきてしまった人は、仲間がいなくなるとやることがない。仕事の疲れもあるのだろうけど、「休日は溜まった家事をやって、ダラダラして、家で寝てます。先週も、今週も、そしてたぶん来週も」というのでは、少しやるせないじゃないか。
しかし、こういう独身者は決して珍しくないのである。
暗い、暗いぞ30代以降の孤独!!!
最近、友人たちと遊んでいない。連絡してみようかなとも思うけど、向こうには向こうの生活があるし、迷惑かもしれない。ゲームもマンガも、気休めにしかならない。
小林昌平さんの『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています。』では、そんな独り者の「夜、孤独を感じる」という悩みに対して、ショーペンハウアーの回答を用意している。
ただしショーペンハウアーは超・厭世主義者なので、こういう悩みに対して「くだらぬ人間は皆、気の毒なくらいに社交好きだ」「孤独に耐えられない、寂しいからといって、他人と一緒にいたってろくなことはない」などといって喝破している。
私はこういう考え方が好きなので読むと嬉しくてニヤニヤしちゃうんだけど、とはいえ、これで日々を乗り切るのはちょっとマッチョすぎるだろう。
個人的なおススメはやっぱり、読書・ひとり旅・映画鑑賞といった「非リア系」の趣味を持つことなんだけど……
希望のない話ばかりしてしまうようだけど、聞くところによると、読書や映画といった「非リア系」の趣味も、年をとると新鮮味がなくなってきて若い頃のようには楽しめなくなってくるらしい。感受性豊かなティーンエイジャーならいざ知らず、ある程度人間が完成してしまった大人にとって、新しい趣味にハマるのは簡単ではないのだ。
いやほんと、どうしたらいいんだ、30代以降の独身生活。
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