「待ち時間が長くなると、人は疑い深くなる
精神科医の春日武彦さんの著書『待つ力』は、この「待ち時間」をどう過ごすかについて考えている、地味ではあるが大変な名著だ(と、少なくとも私は思う)。
いわく、、待ち時間が長くなればなるほど、人は不安と怒りが混じり合って、疑い深くなる。
引用すると、具体的には以下の4つの疑いを持つようになる。
①何かアクシデントや手違いがあったのではないか。
②相手の態度や姿勢に問題(無責任、誠実さの欠如など)があるのではないか。
③自分だけが不当な扱いを受けているのではないか(ナメられている、軽視されている、差別されている、悪意を持たれているなど)。
④運気とか巡り合わせといった「人智を超えたところ」で、おかしな事態になっているのではないか。
好きな人から返事が返ってこない女子が抱きがちなのは、だいたい②か③だろう。電話してって言ったのにかけてくれないのは、誠実さに欠けるのでは? いつまでも既読無視のままなのは、私をナメているからでは?
もちろんその疑いが残念ながらビンゴの場合もあるけれど、多くは、返事がなかなか来ないのはどうでもいいようなことが原因だったりする(相手が寝落ちしてたとか)。人と自分がちがう時間軸で生きている以上、こういうすれ違いがなくなることは、今後もない。