すっかり秋ですね。
この時期になると、大分県に住む祖母から毎年楽しみな贈り物が届くのです。
それは、ダンボールいっぱいの「かぼす」。かぼすは、ゆずやすだちと同じ香酸柑橘類のひとつでとても香りが豊か。酸味はマイルドで、甘さも感じられるほどです。
また、クエン酸が豊富に含まれ、季節の変わり目の疲労回復にばっちり。
そんなかぼすを焼いたさんまや松茸に絞ったら、それはそれはもう、秋の恵みが口いっぱいに広がり、さわやかな香りが鼻から抜け、最高に美味しいです。
今回は、これまた絶品の「かぼす蕎麦」をご紹介します。
かぼす蕎麦
【材料】1人分
かぼす 1個
蕎麦 1人前
麺のつゆ 500ml分(麺つゆを指定の濃度で薄めたもの)
ごぼう 10cm
舞茸 40g
1.ごぼうはささがきにして、ボウルに張った水にしばらく浸けてアクを抜く。舞茸は小分けにし、かぼすは薄い輪切りにする。
2.麺つゆを小鍋であたため、 1 のごぼうと舞茸をいれて6分ほど中火で煮る。
3.別の鍋にお湯をわかし、蕎麦をゆでる。
4.どんぶりに 2 の麺つゆ、茹で湯を切った 3 の蕎麦を入れ、 1 の輪切りにしたかぼすを表面に並べてできあがり。
さわやかな香りがたちのぼり、ほんのり甘い麺つゆとかぼすの酸味のバランスが絶妙で美味しいです。身体がぽかぽかあたたまりますよ。
もちろん冷たいおそばでいただいてもとっても美味しいです。
高級蕎麦店で時々出会える、「すだち蕎麦」に似た風味。冷たいお蕎麦の場合は、茗荷や白髪葱などのお好みの薬味と一緒に召し上がっても美味。ぜひ楽しんでみてください!
text by 太田みお
働くおひとりさまにとっての毎日はめまぐるしくて、ゆっくり季節を感じる時間さえ取れないですよね。 「休日のたった1時間でいいからほっとしたい…」元外資系バリキャリから一転、丁寧な生活を目指して料理研究家になった太田みおさんが、四季の彩りを簡単に楽しむ「レシピ=歳時記」をお届けします。
※2017年10月4日に「SOLO」で掲載しました