おひとりさまの女性のみなさまこんにちは。突然ですが、みなさんが最近読んだ本を5冊、心のなかでこっそり教えてください。
これ、けっこうきわどい質問ですよね。包み隠さず答えられる勇気ある女性は、はたして何人いるのか……。
アラサー女性が〈読むべき本〉はあるのか
試しに、私が直近で読んだ本を5冊、正直に開示してみます。ちなみにこれを開示する理由は、直近で読んだ5冊がたまたま、人にいってもあんまり恥ずかしくない系の本だったからです。恥ずかしい系の本ってなんだよ、というツッコミは無視します。
私の直近の5冊は、旅行中に読んでいたカンボジア関連の本が2冊、コミュニケーション・カウンセリング関係の本が1冊、山内マリコさんの小説が1冊、謎の現代作家トマス・ピンチョンの解説本が1冊、といったところでした。
旅行の本や小説はいいとして、なぜコミュニケーション・カウンセリング関係の本を……と疑問に思った方がいるかもしれませんが、これはですね、Twitterのタイムラインを眺めていたら読んでいる人がけっこう多かった、というのが手に取ったきっかけです。私は人間観察能力が絶無で、人を見る目が超ないんですよ。「弟いるでしょ?」みたいな予測はだいたい外れるし、髪型が変わったとか雰囲気が変わったとかも全然気が付きません。なのでこの本を読むことによって、他人への注意力というか、観察力みたいなものを高められたりしないかなあと思ったんですね。高石宏輔さんの『あなたは、なぜ、つながれないのか:ラポールと身体知』という本です、興味のある方は読んでみては。
読書は基本的に娯楽であるべきだと思うので、どんな本を手に取ろうとその人の自由であることはいうまでもありません。人にいうのが少し憚られるような本だって、読んでもいわなきゃいいだけですから。「大人の女性が読むにふさわしい本」なんてものは存在しないし、そんなふうにして紹介される本はちょっと胡散臭いなあというのが個人的な意見です。
『東大教師が新入生にすすめる100冊』みたいなガイドブックがあるじゃないですか。私はああいう本が意外と好きで、今までもちょくちょく読んできたんですけど、あれのアラサー女性版って作ってもあんまり面白くなさそうだなあと思うんですよね。少し前にインターネットの一部界隈で「ダサピンク現象」という言葉が流行りましたが、まさにあれを思わせるようなかんじで、「ダサピンクガイド」になりそう。「君たち恋愛と結婚と出産とキャリアで悩んでるんでしょ?」みたいなね。はいはいどーも、ってかんじですよね。
確かにそれで悩んでいるアラサー世代の女性は多いかもしれないけど、そこだけ切り取られると萎えませんか?
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