こんにちは。
今日もマニア向けの「男の浮気について」の続きです。
—
前回は恋愛ドロドロ話の途中でしたね。
> ところで、元カノと会って泊まって関係を持った理由を、
> ケンジはなんと言っていたと思いますか?
についてみなさんからコメントをいただきました。
ありがとうございます。
何人かの方が正解に近いことを書かれています。
では、ケンジの答えを発表いたします。
本当にありがちな話だと思うのですが、
「元カノが『死ぬ』と言って、泣いて暴れてパニックになり、
やらないとおさまらない状況だった」
ということでした。。。。
やはり、
「俺は欲望を持っていないし、印象も残していない」
という言い訳でしたね。
しかしユミの口ぶりからすると、
「あの元カノだったら本当にそうだったんだろうな」
と思っている感じでしたし、
私も「ケンジさんもそこまで嘘をついているわけではないんだろうな」と思いました。
だからユミは、この浮気はもちろんすごく不愉快で嫌なことですが、
ケンジの気持ちが元カノに行ったとか、
二股をかけられるなどの不安は特にない様子でした。
私が以前、
「浮気って一言で言うと、『性欲に負けただけ』だよね。
だって、いくら好きだといっても、人間として理性があるのだから、
一線を超えるのは両方がフリーになってからにすればいいわけだし」
と言ったとき、
「たしかにほとんどが『性欲に負けただけ』だけど、
例外としてこういうこともある」
と答えた、尊敬している私の友人も、
詳しくつっこんでは聞きませんでしたが、
おそらく同じ経験があるのだと思います。
以前に情緒不安定な女性とつきあっていて、
別れるときや別れたあとで大変だったそうなので。。
ただ、彼は
「だからといって、彼女とか奥さんにそれを言うのはダメでしょ」
のように言っていましたが。
どうしてダメだと言ったのか、
私の知っている彼という人間をもとに推測してみると、
「そうやって女性のせいにして言い訳して、男としてどうなのよ?」
ということかな、と思っています。
■
ところで、このユミとケンジの話で、
私が一番お伝えしたかった本題は、このあとのことなのです。
思っていたよりもずっと冷静なユミと話しているとき、
ユミが吐き出すように発した言葉が、私に強い印象を与えました。
「ケンジもさあ、元カノがパニックになって死ぬって言い出して、
仕方なくやったっていうけどさ、
結局最後は気持ちよくなってるんじゃん」
・・・この
「結局気持ちよくなってるんじゃん」
の言葉が、今までのマニア向け浮気記事を書きながら、
何度も何度もぐるぐると頭を回っていたのです。
男性ですから、セックスをすれば、通常は最後に射精をして終わるわけですね。
それなりに長くつきあった元カノであり、
しかも嫌気がさしていたのだとすれば、
ケンジはそれほど興奮もしないでしょう。
しかし、セックスをすれば、物理的に射精をします。
そして射精をすれば、まあ、確実にある程度は「気持ちいい」わけです。
・・・そうなんです。
これは、
「彼氏がほかの女性と関係を持つことの何がいやか」
についての、エッセンスを抽出している言葉だと感じて、
印象に残っていたのです。
ユミは、ケンジが「気持ちよくなった」のがいやなのです。
つまり、
私たち女性は、彼氏が他の女性によって「性的に気持ちよくなる」のがいやなのです。
あなたは、どう思いますか?
ご自身におきかえて考えてみると、いかがでしょうか?
それが、<パターン3>の
「彼が意識を失っている間に女性におかされ、射精をしたが、
本人はまったく気づいていない」
との最大の違いなのです。
<パターン3>は意識がないので、彼は気持ちよさを感じていません。
もちろん知らない女性のおもちゃにされたことを考えると、
あなたは生理的にしばらく受け付けなくなるかもしれませんが、
まあ彼も被害者であり、望んでしたわけではない、
ということで、なんとか許せるのです。
しかし、そこで彼に意識があり、
彼が「気持ちよさ」を感じていたらどうでしょう?
彼は被害者ではなくなり、
あなたは「気持ちよくなってるんじゃん、許せん!」という怒り、
そして悲しみを感じるのです。
ユミは
「結局気持ちよくなってるんじゃん」
と計3回は言っていましたね。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
私たちが苦しむ原因は、
彼の頭や心の中でリピートされているであろう(と想像する)、
他の女性への欲望、つまり「気」「気持ち」「心」といった、彼の「内面」の問題
ではないでしょうか。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
と書きましたが、
さらに言えば、「他の人で性的な気持ちよさを感じること」が「浮気」ではないでしょうか?
私たちは、恋人や夫が、
自分以外の人で「性の快感」を得ることがいやなのです。
そして、その「性の快感」の印象を心に残し、
追い求めるようになってしまうことが「怖い」のです。
たとえば、彼氏や夫に、「性的快感メーター」をつけることができたら、
はっきりしますね。
もしも彼氏がほかの女性とセックスをしていても、
恐怖と苦痛ばかりで快感がゼロ、
最後の瞬間にもなんの快感も計測されなかった場合、
私たちはまだ許せるのでしょう。
逆に、キスだけでも、
あまりのとけるような興奮と快感と幸福感で
メーターの針が振りきれてしまったら、
私たちは「やだ!やめて、やめてー!!」となるのですよ。
この「性の快感」という言葉ですが、
これは必ずしも肉体的な接触による快感とは限りません。
すごくなつかしい、2008年04月25日の記事、
「恋愛で不安になるのはあたりまえ」でも以下のように書きました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
恋愛は、仕事や友達と違って、
本能的な「性」の関係ですから(実際に肉体的な接触がなくても、です)、
あなたの存在の根源が揺り動かされるのです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
だから、二人でドキドキしながら公園でお話しして、
お互いの素敵な部分を遠まわしに褒めあいながらモジモジすることで、
通常の性行為以上の「性の快感」を感じていたとしたら、
それは許せないわけですね。
しかし、実際は公園でお話しているときに
「性的快感メーター」で調べられないので、
わかりやすく深い関係である肉体関係よりも許せる、ということだと思いますね。
どうなのでしょうね?
「性的快感メーター」の針がほとんど触れない性行為と、
その10倍以上針が触れている「公園モジモジ」。
あなたは恋人にどちらをされるほうがいやですか?
むずかしいところですよね。
いくら快感を得ていないとしても、
「ある女性と体の関係を持った」という事実は大きいわけで、
特に会社や学校で噂になったりなど、他人が関わってきた場合は、
彼の得た快感の有無(つまり主観)なんて関係なく、
その事実(つまり客観)だけがひとり歩きしてしまったりしますから。
しかし、「10倍以上針が触れている『公園モジモジ』」とは、
いわゆる「気持ちが持って行かれている状態」ですよね。
「結局最後は気持ちよくなってるんじゃん」と何度も言いながらも、
ユミがわりとあっさりと気持ちを切り替えられたのも、
ケンジの「性の快感」は、逆に言えば最後の一瞬くらいで、
娼婦を担いで下ろしたあとに、まったく心に印象を残さなかった、
つまり「排泄」と同じであるように
ユミには感じられたからでしょう。
あ、ちなみにこの事件以降、
ユミから元カノの話をほとんど聞かなくなりましたよ。
元カノはあきらめたのか、気が済んだのかわかりませんが、
二人にはようやく平和な日々がやってきたようです。
もしかしたら、何人かの方からコメントでいただいたように、
「これで最後にするから」という約束があったのかもしれないですね。
マニア向け浮気論、ゆっくり続きます。