「私はバカにされている」「この人はわかっていない」<4>

こんにちは。

すみません、お待たせいたしました。

前回からこんなに空けてしまうつもりはなかったのですが、
本作りに意識が向きっぱなしでした。

本のキーワードは「ものさし」です。

つきましては、突然のひらめきで、

6月23日(日)6月29日(土)に少人数のセミナーを行うことにいたしました。

恋愛が最も長く幸せに続く「ものさし」をお渡しする、
大げさではなく一生が変わる、セミナー&ワークショップ
です。

詳細は6月14日(金)20:00ごろ
ブログとメルマガで告知いたします。

そこから原則として先着順で参加者の受け付けをいたします。

ご興味がおありの方は14日20時にスタンバイしていてくださいね。

さて、前回は<仕事><友達><恋愛>の3つの具体的な状況を挙げました。

(お読みでない方、忘れてしまった方は、「私はバカにされている」「この人はわかっていない」<3>をどうぞ)

これから、それぞれの例について、

「人生が変わり、ストレスが激減する考えの転換」

をあてはめるとどうなるのか?を見ていきます。

・・・と、その前に、

今日は、どうしてもお伝えしなければならない、
根本の土台になるお話をいたします。

「えええーー、早く3つの例についての答えを聞きたかったのにっ!」

と思われるかもしれませんが、
まあ、だまされたと思って、読んでみてくださいよ。

ここがわかれば、
3つの具体例へのお答えも、自然と見えてくるはずですから。

今日お伝えするのは、
放送作家であり脚本家でもある知り合いの方から、
7年ほど前にお聞きした、とても印象に残っているお話です。

サッと読むと「ふーん」で終わってしまうかもしれませんが、
実はここにすべてのエッセンスが詰まっています。

私はこのお話を聞いていたにもかかわらず、
以前記事にした体験談のように
「私はあなたの先生」と言われて怒っていたので、
本当に理解するには何年もかかりました。

(体験談は、「私はバカにされている」「この人はわかっていない」<1>をどうぞ)

とはいえ、この話は私の中で変わらない土台となっています。

以下、その人からお聞きしたお話と、
そこから考えたことを書きますので、
じっくりとお読みいただけましたら幸いです。

その人のお話

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刑事もののドラマがあるとする。

「主人公の刑事がとても優秀だ」ということを
観客に一瞬でわからせるには、どうするか?

・・・それは、こんなふうにすればよい。

人が死んでいる現場があり、捜査員や野次馬がたくさん集まっている。

捜査員たちは事故として処理している。

そこに、主人公が現れる。

現場を一瞥して、彼は言う。

「これは、他殺だ」

これだけで、ドラマを見ている人に、

「この人は優秀なんだ」

ということがわかる。

それが「見せ方」ということなのだ。

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このお話は別の日にもしてくれましたので、
その人にとって典型的な例なのだと思います。

「演出」というのは、こういうことなのですね。

警察の人たちに

「署内で最も優秀だと言われている○○刑事が来たぞ」

とか、いかにも説明的で不自然なセリフを言わせなくてもいいわけです。

「演出」「見せ方」という観点で見れば、

「自分がどう思っているか」

「自分にとっての真実」

ではなくて、

「相手からどう見えるか」だけが重要なのです。

たとえば、

「おれは優秀だ!」

と思っている刑事がいるとします。

でも、現場での調査はもたもたしている。

鑑識から話を聞くときも、なかなか理解できず、
相手の話を何度も聞き返している。

事件について推理するときも、

「あれ?」

「・・・と思ったけど、違うか」

「えーと、だからー」

と、思考があっちに行ったりこっちに行ったりでまとまらない。

この様子を見たあなたは、この刑事を優秀だと思うか、ということです。

・・・もちろん、思いませんよね?

本人は

「誤解されている!」

「俺は優秀なのに!」

「わかってくれないやつがおかしい!」

「もっと俺に合った仕事があるはずだ!」

「俺の優秀さがわからない仕事なんていらない!
こんな職場なんて辞めてやる!」

と怒っている。

どう思いますか?

さらに、

「自分は優秀だと思っていて、
評価されないのは相手に見る目がない、誤解だ、と怒っている人」

のことを、どう思いますか?

評価されないのは、はたして「誤解」なのでしょうか?

いいえ、あなたは見たことからそのまま素直に
「優秀な刑事ではない」と判断しただけですよね。

刑事が、認めてくれない人のせいにして怒るのは筋違いで、

「そんなに自分を優秀優秀というならば、
それを相手にわかってもらう努力をしたのですか?」

ということです。

さらに、もしわかってもらう努力をしたにもかかわらず、
相手から評価されないなら、

それは努力をした気になっているだけで、
結果を見れば、努力が成功していない、

つまり自分が、相手から見ると評価したくなる人物に見えていなかったということ。

なぜなら、もう一度書きますが、

「演出」「見せ方」という観点で見れば、

「自分がどう思っているか」

「自分にとっての真実」

ではなくて、

「相手からどう見えるか」だけが重要

だからです。

私たちは、自分の人生の監督であり、脚本家であり、主演俳優です。

自分の人生を映画だとすると、自分以外の人は登場人物であり観客です。

たとえばあなたが、
「仕事で優秀だと認められる」というシーンを撮りたいとします。

まずあなた自身が主演俳優ですね。

そして、俳優に言わせるセリフと取らせる行動を決める、これが脚本です。

最後に、監督が脚本にしたがって、俳優を効果的に動かし、
総合的に演出をするわけです。

「自分をどう見せるか」
つまり、演出に成功すれば、
自分が望んだように相手は自分を見てくれます。

・・・といいつつ、

じつは今回の話のポイントは、

「うまく自分を演出しましょう」

『ではない』のです。

私だって、基本的に自分そのままで生きていますしね。

今回の話の最大のポイントは、

「演出」ではなく「怒り」です。

つまり、

「相手が自分の望む評価をしてくれないときに、
相手のせいにして怒るのは筋違いだ」

ということです。

なぜなら、

相手がそのように評価したのは、

その人の目には、あなたの言動が
そう評価するのが当然だと映っただけ
なのだから。

「自分を優秀だと思っている刑事」の話を思い出してみれば、
わかりやすいですよね。

この刑事も、

「俺の査定が低いということは、
上の目には俺は優秀だと映っていないのだな」

「なるほど、上から見えている俺の言動は、
こう査定されるようなものなのだな」

と理解していれば、怒らなくて済むわけなのです。

「わかってくれない」「誤解されている」と怒っている刑事に
私たちは、すぐになってしまいます。

しかし、ここがわかると、本当に怒りとストレスが減りますよ。

以上を、前回の「仕事」「友人関係」「恋愛」の例にあてはめると、
見えてきませんか?

「人生が変わり、ストレスが激減する考えの転換」が。

それでは、ここから、
ようやく3つの例について具体的に見ていきましょう。

続きます。

・・・わかりやすそうで、
実人生で完全に理解しながら生きるにはむずかしい内容だと思います。

でも、この発想があるとないでは、人間として別人と言えるほど違いますし、
何年かかってでも少しずつ身についていくと、
本当にストレスが激減してくるのですよ。

この次の記事は「ものさしセミナー」の告知です。

この記事の続きはそのあとになります。

お楽しみに!