最近ムラムラしている。いや、イライラしている?いや、モゾモゾしている?ザワザワしている?
とにかく誰かに抱きしめられたいのだ。セックスがしたいとかではなくて、ただ抱きしめられたい。10秒とかでもいいから、抱きしめられて包まれたい。
欲求不満?寂しい?ホルモンバランスの崩れ?んー半分そうだけど、半分そうでもない気がする。
たぶんこうなってしまった要因は、“片想い”しているからだと思う。いや正確には、やっと好きになれそうな人がみつかったのに、
その火が消えてしまいそうだからかもしれない。
“オトナの片想い”というのは、なかなか続けられない。オトナになると、見返りがないものに対して淡い想いを思い続けるのが
だんだん困難になるのは、どうしてなのだろう?
誰も好きな人がいないときは、とにかく好きな人がほしいと思い、好きな人ができたけど一方的なときは、もう好きな人なんていらないと思い、「想い続けているだけで幸せ」なんて、若いときのようには到底思えない。
私には今、気になる人がふたりいる。ひとりとは2週間後に、ひとりとは1か月後に会う約束をしている。多忙な社会人のアポイントはすぐには取れないもの。
(私が後回しにされている可能性は否めないけど涙)
どうでもいい人なら2週間なんてヘッチャラなんだけど、
気になる人の2週間は長い。
その間の一番危険なことは、その間に向こうにステキな人が現れてしまうこと
ではなく、“自分の盛り上がり熱が冷めてしまうこと”。実際に私はちょうど1ヶ月でプツッとクールダウンしてしまった。
すごくホットな恋だとそんな簡単に切れないかもだけど、「ちょっと気になる」
くらいだと“鉄は熱いうちに打て”は恋でもいえることだ。気持ちが盛り上がっているときに一気にゴールしちゃわないと、
目の前に“仕事”という熱中していることがあるオトナの波は、次いつ
来るかわからない。いやもしかしたら1度きりで、もう来ないかもしれない。
もし自分に迷いがあるけど相手が盛り上がっていれば、その迷いは一瞬
忘れてともに突っ走るべきだ。「うまくいくときはスーとうまくいくものなのよね」
というのはつまりそういうこと。
オトナの恋は、錯覚して盲目にならないと進めない。
私はターゲットにしていないオトコと飲みにいって、その4時間で恋に落ちて
しまった。手もつなぐことなく、甘噛することもなく、そのときは確かに落ちた。
それから遠距離のカレとは1ヶ月間、“ただの会話”のメールを続けた。普通の人ならそこそこ気がある異性じゃないと、毎日のメールに付き合えない
ものだと思うけど、生真面目なフシギちゃんはそういうラブな気持ちもなく、
毎日メールに付き合ってくれるものらしい・・・。そう、私からの質問メールに、
ご丁寧に答えているに過ぎないメールのやり取り・・・。
やりきれない!!この鈍感オトコ!!
1ヵ月後にプールパーティで会うから胸パッドも買った。だけどあと1ヶ月もこのままがんばり続けることはできない・・・。
だからきっと心に穴があいてヒューヒューしてしまい、誰でもいいから抱きしめて
ほしくなったのかもしれない。こういうとき『ねぇ、今日うちに来ない?』なんて
メール1本すれば、きっと誰かが来て抱きしめてくれるだろう。抱きしめてくれる
以上のことをしてくれるだろう。でもそんなことしたら、その翌日は今よりももっと
ヒューヒュー心に風が吹いてしてしまうのは、私自身が一番よく分かっている。
こういうとき連絡してしまうのは元カレ。私の心地良いように包んでくれるはず。
でもそれがその一瞬に過ぎないのも、私自身が身にしみて分かっている。
仕方ないので合コンを開催しようと友人に依頼。今回はアラサ―若手経営者3人組!32歳で200人、34歳で500人の従業員がいるらしいから、なかなかだね。
こういう“経営者”という方々の弱みは、テッパンで“いぢられること”だ。いつもヘコヘコされる側なので、ちょっと偉そうにされると快感らしい。社長なんてほとんどがドMだからね。だから私は経営者には上どころか頂上から見下す。
従業員500人のマイケル富岡似の社長のポリシーは、常に3ピースを着ている
こと。背中がゴールド、裏地が赤のベストを着て「暑い暑い」といっている。
女子『暑いなら、そのチョッキ脱げば?』社長『チョッキじゃなくてベストだから。それにこれは絶対に脱がない』女子『じゃあシャツ脱いで、チョッキだけ着れば?』女子『あっ、それいいね!ちょっと脱いでみてよ。減るもんちゃうやん』社長『・・・・』
女子『好みのタイプは?』社長『大島優子』女子『AKBってだけでドン引きやわ。なにロリコン?』社長『違うよ。がんばってる人は応援したいだけ』女子『私めっちゃがんばってるで~』女子『私の方ががんばってるって。応援してよ』社長『・・・・』という具合に。終始閉口していた社長が最後「楽しかった~」といっておった。
女子『最近の恋愛事情は?』
社長『2ヶ月前にふられた。しかもラインで。』
女子『オンナの見る目ないね~』
社長『六本木のクラブの女の子やってんよ』
女子『なに?見た目さえ良ければいいの?』
社長『高い装飾品連れてどうだオレって思ってたんかな~』
女子『飲み会よくしてるん?』
社長『いや、あんまし。しょーもない女の子と会うくらいなら、
刺激的なおっさん社長に会った方がおもろいから』
こいつらどんなしょーもないオンナと遊んでるんだ?どんだけ仕事で
マネジメントできても、恋愛では自分自身をマネジメントできるわけ
じゃないんだよね。それが恋愛!なんだけどね。
そしてFacebookの写真がなぜかオールバックの32歳の社長の方に
「送っていくよ」といわれ、2人きりになった麻布十番駅前で抱きしめられる。
社長『うちに行っていい?なんもしないから。おれめっちゃ寂しがり屋やねん』私 『ダーメ。こ・ん・どっ。』
ってかわいく言ってみたけど、心の中では「このオトコはアホちゃうかー?」
と叫んでた。今夜私と一緒にいたいのは、寂しいからじゃなくて、私と一緒に
いたいからでしょ?寂しいからだと誰でもいいみたいじゃない?
実際には誰でもいいんだと思うけどさ、バカ正直にいうなよ。
「愛子はカワイイね。愛子のこと好きかも」って100回くらいウソでも言えよ。その方が今夜私のベッドで寝れる確立はずっと高い。
こんなアホ男に抱きしめられたくらいでは、私の心のヒューヒューの風は
止まらない。それどころか今にも暴風警報が発令されそうだ。
こういうときは女子と美味しいものを食べるに限る!私 『彼氏と仲良くやってる~?近々飲みにいこうよ!』ユミ『実は彼氏と別れたの。今は誰とも会いたくないくらい凹んでて。
1ヶ月くらいそっとしていてくれる?話せるようになったら話すから。ごめん。』
いくつになっても、33歳になっても、みんないろいろあるんだね。どうか神様、そろそろ私たちを幸せに導いてください。
どうか私の運命の人、そろそろ私の前に現れて、私を抱きしめてください。
オトナの片想いは続かないのじゃなくて、“続けられないもの”なのだから。