ショボイ男の美化
ゆえに成り下がる悪循環

-それにはある程度の年齢になったら、気付かなきゃいけないですよね…。

LiLy:年齢関係なく、その状況が楽しい限りはいいんじゃないかと思います。
相手を変えながらも、ずっと憧れの人を追いかけ続ける人生もエキサイティングだし、いつかレベルが逆転してゲットできるかもしれないし! って、そういうのってちょっとゲームみたいで癖にもなるんですよね。
恋愛の駆け引き、心のアップダウン中毒、ドラマクィーンっていうのかな。

「本当はもう落ち着きたいのに、不安定な恋愛依存から抜け出れなぁ〜い!」というような“悩み”も、『本当に』、『もう心の底から』その状況が嫌だと思えば自然と抜け出るものだと思うので、ちょっとでもその状況を自分自身が楽しめているあいだは無問題だと思います。
もちろんそこにはリスクがあるけど、結婚にだってリスクはあるし。

ただ、その渦中にいると冷静にそうは思えないですよね。考え込みすぎて相手に余計なメールしたり、友達に泣きじゃくって相談したり、その人と絆を作ろうとして苦しんでいるわけで、実際にそういう状況って本当に苦しいです。
でも、私自身、そんな風だった過去の自分を振り返ってみると、苦しいだ辛いだ言いながらも、その状況を丸ごと楽しんでいる自分がいたなぁって思います(苦笑)。

―そうですね。そういう人たちへの処方箋ってあるかなと思ったのですが、もしかして特にないですかね……。

LiLy:そんな中で気をつけるべきことがあるとすれば、自分に振り向いてくれない相手を自分の中で美化しすぎてしまうこと。自分にとっては“高値の花”であるはずの男が、他人からみたらどうしようもなくショボイ男、というのもよくあるパターン。

たとえば、女友達に「なんであんな人に、そんな風に扱われてまで、あんたセフレやってんの!?」って言われて、「彼は特別な人なの!」 ってかばってはみても、その関係に引きずり落とされるようにして自分のレベルがどんどん下がっていく。そのループにハマるのはキケンだと思うんですよね。