失恋向きのレストランはあるか。
分からない。
好きな人への告白が上手くいかなかったのか、付き合っていた人に振られたのか、自分から別れを告げたはずなのに自責の念にかられているのか。
結婚相手の浮気に気付いたのか、長年続けていた不倫を終えたのか。
恋人が自分の前から忽然と姿を消してしまうこともあるし、死が分かつ運命もある。
30数年前にヒットした「失恋レストラン」という楽曲では”愛がこわした君の心”を癒すレストランについて歌われた。
彼でも彼女でもなく、”愛がこわした” とはなんと素晴らしい歌詞。
失恋を”愛がこわした君の心”とし、レストランを”食事で癒される場所”とするならば、
外出できる程度まで回復した失恋者にお薦めの1軒が南青山にあるL’AS(ラス)である。
今週で開店1周年を迎えるカジュアルフレンチレストラン。
味だけでなく、オーナーシェフの新進気鋭さ、本格的なフレンチのコースを税込5,250円で食べられる明朗会計さ、メニューはコース1種類のみという潔さ、
友人の家に招かれたような温かな雰囲気も話題となり、2012年食通たちがこぞって駆けつけたお店のひとつとしてご存知の方も少なくないのでは。
例えばこんなメニューがある。
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