「普通の男子の本音を知りたい」
そんな女子の声に応えてスタートしたこの連載。
3人目のゲストは、私の双子の片方である実弟K(38歳、出版関係)。
幼少期から「双子なのに見た目も性格も全然違う」と言われてきた私たち。
弟は岡田将生似のイケメン(身長180cm)で、若い頃はモデルをしていました。
性格は穏やかで物静か、草食を通り越して植物のような存在感。
そんな彼とディープに語りました♪
前回の<「昔から恋愛やセックスに魅力を感じなかった」(2)>もどうぞ。
【第3回】客の悪口しか言わないホストたち
アル:たしかキミ、ホストクラブでバイトしてたこともあったよね。
K:うん、大学時代に歌舞伎町の「クラブ○○本店」でバイトしてた(伝説の老舗ホストクラブと呼ばれる店)。
留学費用を貯めたかったのと、あと「人見知りが直るかな?」と思って。
アル:そういう目的もあったのか(笑)。
K:でも全然向いてなくて、3ヶ月でサパー(裏方)に転向したけど。
ホストはお客を騙すのが仕事だけど、僕はそれが無理だったから。
ホスト通いするのはキャバ嬢が多いけど、キャバ嬢は客の悪口しか言わない。で、それを聞いてるホストも裏では客の悪口しか言わない。
そういうドロドロの世界が苦手だったから。
あと売り掛け(ツケ)でお客にさんざんお金を使わせて、風俗で働かせて回収するホストも多かった。
一緒に働いてたホストが芸能界に入って「女性を癒すのが仕事です」とか話してるのを聞くと「よくそんな嘘つけるな」と思う。
アル:「テメー騙して泡風呂に沈めてたじゃねえか、おう?」と。
K:うん。やっぱりお客さんには事情を抱えた女性が多いんだよ。複雑な家庭環境で15歳で家出して夜の世界で働いてるとか。
ホストはそういう女性の弱みにつけこむから。
アル:それはド外道だな。『夜王』はアミバ様みたいなキャラが出てきて面白いけど。 私はチャラい男が嫌いだから、そもそもホストにハマる心理が理解できない。
K:彼女らはホストっぽい男が好きなんだよ。
僕も店長に言われて髪型をロン毛メッシュにしたことがあるんだけど、いきなり人気が出たから。
アル:私がよく行くバーの客にも、スーパーサイヤ人みたいな髪型のホストがいる。「あんた爆撃に巻き込まれたのか?」みたいな。
その彼は私とは目も合わせないよ。
K:ホストは自分に惚れそうな女性を嗅ぎ分けるから。アルは見た瞬間「違う」ってわかるんだよ。
アル:なんでわかるんだよ。
K:だってアルは本人に向かって「このド外道が」とか言うでしょ?
アル:言う。そうか、奴らは鋭いんだな。
性欲格差のある双子
アル:「我々は性欲格差のある双子だ」という話をしてきましたが。
性欲が多い方が、恋愛は生まれやすいよね。性欲のムラムラを恋のトキメキと錯覚できるから。というか、性欲のムラムラ=恋のトキメキだと思うけど。
K:そうだね、僕はまずムラムラすることがないから。
アル:「この人とセックスしたらどんな感じだろう」的な好奇心もないの?
K:それも全然ない。
アル:そうか。私は「この男の仮面を剥がしてやるわ…!」っていうビッグ・ザ・武道的なパッションがあったよ。セックス中って普段見せない顔が垣間見えたりするし。
K:アルはキン肉マンが好きだったもんね。キン消しも集めてたし。
アル:ビッグ・ザ・武道に憧れてビッチになったわけじゃないがな。
あと、セックスって体のぶつかりあいだから、一気に距離が縮まるでしょ。
土手で殴り合いのケンカした後にガッチリ握手、みたいなもんで。
K:それでいうと、僕は他人に対する興味やコミュニケーション欲が少ないんだと思う。
僕は東京で20年暮らしてるけど、東京の人は他人に無関心だから楽なんだよね。
それが自分に合ってるんだけど、アルは関西が合うんでしょ?
アル:うん。たとえば大阪で転ぶと「どないしたん」「大丈夫かいな」とおばちゃんがワーッと群がってきて、金八の土手状態になる。
私はそういう世話焼き文化が好きだし、ホッとするのだよ。
K:東京にはそれはないよね。僕はそれが煩わしくなくていいと感じてしまうけど。
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