女性をイカせたがる男心
団体行動から抜け出す楽しさって、最高の前戯ですよね。尚、こういったシーンにおいて流れる筆者の脳内BGMは、往年のアイドル・松田聖子ちゃんの『制服』です。「♪ぬけがけだとみんなに責められた日もあるわ♪」という部分を繰り返し脳内再生しつつ、タクシーに飛び乗るミスター異業種と筆者。
「どこかで飲み直す?」という気遣いはありがたかったのですが、一刻もはやく性交したかった筆者は、「お酒はもういいかな」と辞退。タクシーは一路、ラブホ街へと向かいました。
ミスター異業種に連れていってくれたのは、ラブホの中でもかなりランクの高いホテルでした。チェックインしてからの振る舞いもパーフェクトで、お風呂を準備してくれたり飲み物に気を遣ってくれたり至れり尽くせりだったのですが、肝心の本番でボロが出ました!
前戯段階ではギンギンなのに、コンドームを装着した途端萎えてしまうミスター異業種の陰茎! 交流会にて大量飲酒したせいかしらん? いや、大量飲酒が原因なら、前戯の時点で勃たないはず。ということは、単なるコンドーム嫌いか!
だからと言って、「だったらナマで良いよ」などと甘い顔をするつもりは毛頭なく、筆者はあくまでもコンドームを装着したうえでのセックスにこだわりました。むろん、「0.02ミリ程度で萎えてんじゃねーよ! てめえのメンタルは豆腐か?」などと責め立ててはますます縮みあがってしまいます。
ゴムセックスであることを忘れてくれるよう、筆者なりに工夫を凝らし、陰茎が硬度を増すよう努めました。努力の甲斐あって、それなりにはシャキーンとなったのですが、それでも射精までには達しなかったミスター異業種の陰茎。オーマイガッ!
この時のセックスで筆者が学んだのは、「女性をイカせたがる男心」です。筆者はこれまで、男性向けの読み物を執筆する際、「女性をイカせることに固執する男性は敬遠されます」とドヤ顔でしたためていたのですが、相手がオーガズムに達しないと、消化不良な気持ちが残るものですね。
男性が射精に至らないセックスって、女性としてはやはりつまらんのです。
性交とは、コンドームに放出された白濁の精液を確認してこそ、真の満足に到達するのです。男性たちも、女性の「イッちゃった」というオーガズム宣言あってこそ、真の満足に到達するのでしょう。
性交はギブ&テイクですな!
Text/菊池美佳子
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