私の経験では、３０～３５歳くらいで男性は一度機能的にメジャーチェンジします。早漏になる、体力が落ちて中折れする、少しの酒で勃たなくなる、など、あまりイメージの良くないメジャーチェンジです。このチェンジ後が大事なんですよね。早くイッてしまうのにコントロールしようとする努力をせず、毎回「ごめんね（笑）」で終わる人、敏感になってしまったのをいいことに、マグロのように横たわり体のあちこちを長々と舐めさせるようになる人、中折れする度に「前はこんなんじゃなかったのに！」と情けない姿を晒す人。こういう人はセックスの質が落ちる一方で全く楽しめません。

何度もおかわりしたい熟男は、こういったメジャーチェンジの後にテクニックのマイナーチェンジを何度も繰り返していくんですよ。例えば、早漏になってしまった人なら、前戯の時間を長くして相手にも喜んでもらおうと努力しているうちに前戯のテクニックが上がり、自分がイキやすい体位を避けて長持ちする体位を探し、挿入中にやばいと思ったら一旦抜いて我慢する間に相手の好きな愛撫で時間を稼ぐことを習得する、という感じです。

マイナーチェンジを繰り返して完全体になった熟男は、時には絶倫の２０代よりも楽しませてくれることもあるんですよ。私がこれまでの経験の中で一生忘れられないセックスランキングをつけるとすると、トップ３に入るのは５０代前半、４０代前半、３０代後半の男性です。
自分が年を重ねていくと自然とセックスする相手の年齢層も上がっていきます。そうなるとセックスの質が下がっていくかも…と心配するかもしれませんが、その必要はありません。自分もセックスのパートナーも徐々に進化していけばいいだけなんです。

Text／Betsy