一瞬前向きな気持ちになれたけど、女としての承認欲求は満たされなかった

――出張ホストって、どういうシステムになってるんですか?

S: 私が利用したところは「処女向けのサービス」っていうのがありまして……まずカウンセリングで話を聞いてもらって、それからシャワーを浴びて、肌を重ねるんです。

――処女向けのサービス! 男性向けと同じように、相手は選べたりするの?

S: 指名料が高かったので私はお任せにしたんですけど、けっこう年齢のいった方で。優しくしてくれるのはいいんですけど、途中で寝息をたて始めちゃったんです。

――うわー、いくつくらいの人だったの?

S: 声も優しいし紳士的なイケメン男性だったんですけど、白髪があったから40歳は過ぎていたと思います。
HPには「女の人が恐怖心を抱かなくてすむようなタイプを選んでる」って書いてありましたね。

――ちなみに、料金はおいくら?

S: 2時間で35,000円くらい。でも、本番はないし、頼まないと指も挿れてくれないような感じ。性器の外側とか胸とか触って、少し指が入ったかなって思ったくらいで終わっちゃいました。

――勇気だしてみて良かったですか? 何か変わった?

S: 最初は「自分もちゃんと生物学的に女だって認めてもらえた!」って前向きな気持ちになれたんですけど、しばらくすると「相手もプロだし、お金払ったがゆえのサービスなんだよな。相手は誰でもいいんだよな」って考えるようになっちゃって……。結局女としての承認欲求は満たされませんでしたね。

――根深いマイナス思考はそう簡単には治らなかったと。うーん。