「元カレは痛いだけだったから…」

「過去の男性」とは直近の元カレに限らず、だいぶ昔の元カレやセフレ、ワンナイトラブの男性も含みます。流石に、「元カレはAV男優並みのテクニシャンだった」などと言う人はいないでしょうが、気をつけたいのが「良かれと思っての比較」です。例を挙げましょう。

「〇〇君の触り方、めっちゃ気持ちいい! 元カレは痛いだけだったから」
……一見、褒めているような言い回しですよね。〇〇君の触り方がめっちゃ気持ちいいことを強調するために、良かれと思って元カレのエピソードも加えたのでしょう。

しかし〇〇君にとっては、痛かろうとも過去の男性の影がチラつくので、気分は良くないはず。更には、「元カレの触り方は痛かったと言っているが、その激しさが刺激的だったのかも」とか「痛かったのは触り方と言っているが、実は挿入時の痛みのことで、つまり超・巨根だったのかも」など、あらぬ妄想が膨らむわけです。そして、妄想が膨らむぶん、股間は縮こまるわけです。

我が身に置き換えればカンタンな話ですよね。「凄い締まるね、元カノはユルユルだったから」と言われたら、「元カノのユルマンエピソードは不要なんですけど」と思うはず。更には、「仮に私と別れたら、私とのセックスも悪く言うのかな」と疑心暗鬼になるでしょう。

「眠くなってきちゃった」に注意!

「良かれと思って」と言えば、「眠くなってきちゃった」も地雷ワードです。良い意味で、「〇〇君とのセックスで癒され、眠くなってきちゃった」ってニュアンスだとしても! 男性側としては、「俺のセックスが退屈だから眠くなったのか?」「俺よりも睡魔に襲われたいのか?」と、あらぬ妄想が膨らむわけです。そして、妄想が膨らむぶん、股間は縮こまるわけです。

オーガズム後であれば、「思いきりイケたので眠くなった」というロジカルは成り立つのでノープロブレム。ですが、行為中の「眠くなっちゃった」は、仮にガチで眠いとしても、グッと堪えましょう。

とは言え、残業で寝不足が続いていたり、直前にアルコールを摂取すると、どうしたって眠くなるのが人間という生き物。そういった場合は、セックス自体を時短させるのが一番手っ取り早い! 

甘い言葉を囁き合いながらのキッスや、懇切丁寧なボディタッチ、お互いに対するオーラルプレイなどは、決して必修科目ではございません。要所ごとに省略できるプロセスは大幅カットし、総合時間の短縮に努めましょう。

Text/菊池美佳子