“本音の相性”を重視している「トメきゅん」

ここいらで「トメきゅん」のサービス概要を改めて整理しておきます。基本的なプロフィールに加え、16タイプ診断をベースとした価値観や性癖に関するヒントが組み込まれ、マッチングの精度を高めているようです。

この設計は「恋愛は現場で賭けるもの」という従来の感覚を和らげ、事前に手がかりを得る手段を提供してくれます。もちろんアプリがすべてを決めるわけではありませんが、診断を素直に受け止めることは自分自身に素直になることでもあります。そして互いの強みをどう組み合わせるかを考える材料にもなるのです。

診断は「好きの輪郭を確かめなおす作業」

産後2週間の私が診断を試した理由は単純な好奇心でしたが、終えてみると「好きの輪郭を確かめ直す作業」だったように思います。体の変化、生活リズムの変化、優先順位の変化。そうした転機にこそ、自分が何を心地よいと感じるかを言語化することは意味を持ちます。

恋愛も育児も仕事も、心地よさは偶然には続きません。作り出すものです。そして作るためには言葉が必要です。言葉が足りないときに診断という補助線を借りるのは悪くありません。最終的には目の前の相手の表情や声に戻っていくとしても、その往復を面倒がらない二人であれば、診断結果を超えて関係を育てていけるのではないでしょうか。

Text/妹尾ユウカ