食べず嫌いならぬ、「やらず嫌い」
食べたことがないのに嫌いだと決めつけることを「食わず嫌い」といいますが、ベッドでのあれこれにも「やらず嫌い」があります。
例えば「ローションプレイなんて洗い流すのが面倒だし大して気持ちよくないはず」「自分は絶対にドMだからケチョンケチョンに責められる方が好き!責める側なんて向いてない」などと思っている人は少なくない気がします。しかし、何でも経験してみないことには分かりません。それに、過去に一度経験して思ったことも、しばらく時間を置いてみたり趣向を少し変えてみたりすることで「意外にいいじゃん!」と驚くこともあります。
私の「やらず嫌い」はコックリング型
私もこれまでに数々の「やらず嫌い」がありましたが、最近ひとつの「やらず嫌い」を克服しました。それは男性器装着型(コックリング型)のローター。散々この連載やSNSでも紹介してきたのに、実は苦手な部類のラブグッズでした。理由は硬い素材でできているから。クリトリスがやや過敏な私は柔らかいラブグッズに慣れていることもあり「私には向いていない」と数回軽く使っただけでクローゼットにしまっていました。
しかし、男性器装着型のローターは挿入中に使えるので、中イキしたい女性からの評判がかなり良いんですよね。このままやらず嫌いのままでいてもいいけど、ラブグッズに詳しいセックスコラムニストとしては、一度徹底的に使い倒してみて本当に気持ちいい方法を探してみるのも仕事のうち。男性器装着型ローターの中でも特に人気のirohaSVRを改めて使ってみることに。何度か試してみた結果、あっさり「これ結構いいじゃん」となり拍子抜けしました。せっかくなので記事の最後におすすめの使い方を紹介します。
ラブグッズの「やらず嫌い」を克服したことで気付いたのは思い込みの怖さです。私が男性器装着型のラブグッズを使ってこなかった理由は、実はもうひとつありました。
それは、一緒に使う男性がラブグッズの振動を嫌っていると思い込んでいたから。以前ふざけてローターを男性器に直当てした時に本気で嫌がられたことがあり、それ以来「この人は振動が苦手」と決めつけていました。しかし「使ってみたいから少しだけ協力してくれない?」とお願いすると案外軽いノリで承諾してくれました。振動や締めつけが辛くないか恐る恐る聞いてみると「振動が気持ちいいとは感じないけど全然イヤな感じはしない」と言うではありませんか。
それどころか、私が気に入っている様子を見て「前戯が面倒な時これ使ってもいい?」などと言い出す始末。前戯をサボるために使われるのは困るけど、たまには苦手なラブグッズも試してみようと思いました。
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