星野源と関羽、どっちと結婚する?/59番目のマリアージュ

 先日、ハナコレというウェディングサイトのインタビューを受けた。

 通常通りウンコやゾンビやキン肉マンの話をしたが、ほぼ修正なしで掲載されたので、ハナコレさんはアナル大な会社だと思う。

 インタビューでは次のように語った。

―「結婚式を挙げたカップルの方が離婚しにくい」という説もありますが…。

アル:いや~全然関係ないんじゃないですか。むしろ、周りを見ると結婚式をしてないカップルの方が別れてない印象です。

私の知ってる範囲の話ですけど、盛大な結婚式を挙げた人たちは親がわりとうるさい系で、子どもも親が気にいる人、納得する人を選ばなきゃみたいな。でも結局生活するのは自分だから、そこでアンマッチが起こるというか。

「他人の前で結婚を宣言した方がよい」とか言われるけど「他人がどう思おうが、2人で生きていきたい」というカップルの方が長続きすると思います。
―ああ…それはすごくありえそうな話だなって思いました。

アル:私は「結婚は単なる箱で、中身は50年の共同生活」と言ってますが、結婚式はたった1日の非日常で、その後は50年の日常が続きますよね。「親や周りから祝福される結婚式を挙げたい!」とか思いすぎると、その後の現実をあまり考えられないのかも。もちろん結婚式がダメなわけじゃなく、それを目標やゴールにするのがマズいというか。

―まさに「結婚式はゴールじゃなくスタート」という話ですね。

 そう、まさに結婚式はゴールじゃなくスタートだ。スタート時点で派手に飛ばしすぎると、途中で息切れしてしまい、ロス五輪のアンデルセンみたいになってしまう。

 この喩えが分かる人は若くないので、動悸や息切れには特に注意しよう。

 我々夫婦のスタートは、これ以上ないぐらい地味だった。結婚式も親族の食事会も写真撮影も婚約指輪もなく、婚姻届けを出すのみですませた。「結婚は準備が面倒くさい」と言われるが、役所に紙を出すだけなら5分ですむし、おまけにタダだ。

 当時はフェイスブックもツイッターもインスタもなかったので、「結婚しました」と報告もしなかった。なので親しい友人知人以外は、私が結婚したことを知らなかった。私が欲しかったのは既婚者の肩書きではなくパートナーだったので、それでよかった。

 他人に宣言して認めてもらわなくても、我々の結婚生活は12年続いており、今のところ離婚しそうな気配はない。

 と言いつつもし離婚したら、フェイスブックとツイッターで泣きながら報告するので、みんな慰めてほしい。その時はインスタも始めようと思う。インスタ映えする離婚とは、どんな離婚だろうか。やっぱり泰葉みたいなやつだろうか。