突然だが、乳の話をしようと思う。なぜなら先日、マンモグラフィー検査を受けたから。
前回【妻の親知らずと夫の弱点と股間光殺砲】に続き病院の話で恐縮だが、書いている者が年寄りなので容赦してほしい。
今回は40歳の無料乳がん検診だったのだが、2年前にマンモは経験済みだった。
「マンモを受けた方がいいんだろうけど、痛そうだし…」と躊躇する女性は多いだろう。
私も「あまりの痛みにガチ泣きした」などの感想を聞いて怯えていたが、初マンモを受けた時、キツネにつままれた気分だった。
ほっぺたをつままれる程度の痛みしかなかったからだ。
その時、私は思った。「拙者がズベ公だったから?」
乳を機械でぺったんこに挟まれながら「男に乱暴に揉みしだかれる方が百倍痛い」と思ったため「男に乱暴に揉みしだかれる機会が多かったゆえ、乳が鍛えられたのか?」と推測したのだ。
だが女友達にヒアリングすると「私もズベってたけどマンモは超痛かったよ!男に揉みしだかれる方が百倍マシだった!」という声も多かった。
そこで産婦人科の主治医殿に聞いてみると「一般的に乳房が柔らかい人はあまり痛くない」のだとか。
たしかに我が乳は柔らかい。マシュマロみたいなふわふわおっぱい♡などと言うと聞こえがいいが、要するにダルダルの垂れ乳なのだ。
私の記憶では、亡き母も亡き祖母もダルダルだった。
子どもの頃、祖母と銭湯に行った時に「ライフジャケットみたい…!」と息を飲んだのを覚えている。
推定Hカップほどの巨乳がヘソまで垂れ下がっていて、「背泳ぎでメッチャ浮きそう…私もいずれこうなるのか…」と戦慄した幼き日。
しかしそのお陰でマンモが痛くないのなら、ダルダル遺伝子に感謝すべきなのかもしれない。
前回「VIO脱毛をしたことで自分に自信がついた」と書いたが「いやVIOよりマンモの方が痛かったよ!」と証言する友人もいる。彼女いわく「男に乱暴に乳首を噛まれるのと同じぐらい痛かった」とのこと。そんな狼藉を働く男は極刑に処すべきだろう。
ともあれ、VIOは1回15分ほどかかるがマンモは3分程度で終わる。なにより、陰毛がモンゴルの草原のごとく茂っていても命に別状はないが(クンニする側が窒息する恐れはあるが)、乳がんは命に関わるのでぜひ検査を受けてほしい。
一般的に若い女性はマンモより超音波検査(エコー)の方が適しているそうなので、そちらも参考にされたし。
病院の話が続いたが、基本、私はめったに風邪もひかない。一方、夫はしょっちゅう風邪を引くし、この冬もインフルエンザにかかった。
結婚後、夫は何度かインフルエンザにかかっているが、私は一度もうつったことがない。「元ズベ公だから?いやそれ関係ないか」と思っていたら、大学でウィルスの研究をしている女友達が「インフルエンザのかかりやすさは遺伝子による」と教えてくれた。
「わかりやすく喩えると、遺伝子はそれぞれ柄が違って、ウィルスの好みの柄と好みじゃない柄があるのよ」とのこと。
が遺伝子は赤地に緑のペイズリー柄で「オッサンのネクタイかよ、超ダセえ」とウィルスに嫌われるのかもしれない。もしくはウィルスの方が中二センスで、夫の炎にドクロ柄の遺伝子を見て「うっひょ、激シブ!」と飛びつくのだろうか。
なんにせよ、病気になると「不摂生」「自己管理がなってない」と自分を責めがちだが、「遺伝子様のせいだから仕方ねえ」ということは多いのだろう。