恋多き、女性実業家のパイオニアからのメッセージ『ココ・シャネル　女を磨く言葉』

　シャネルの創業者であり働く女性の先駆者として、いまだ女性の憧れの対象であるココ・シャネル。
　本書はココ・シャネルが残したベスト60のメッセージを「ファッション」「恋」「仕事」「美意識」の4章に渡って紹介。映画評論家でエッセイストの著者、高野てるみさんはココ・シャネルのすべての言葉が「恋や仕事や、感じるココとのなどの基本や本質を教えてくれる」と綴っています。
　「恋を追う女じゃないけれど、恋もしたわ。男というのは苦労をさせられた女のことは、忘れないものね」
　こちらは、「恋」の章で紹介されている言葉の1つ。
恋多き女性としても有名なココ・シャネルですが、自分から男性を追いかけることは決してしなかったそう。多くの男性から求愛を受け、女王蜂のように生きたといいます。
　「恋に溺れることは、単なる恋に狂う女でしかない。そのような恋愛は彼女の品格にはあわず、男性との付き合いは精神性のステップアップがなければ意味がないと感じていた」と著者は分析しています。
多くの男性から得たセンスやライフスタイルは愛のコレクションであり、それこそが実業家としての成功へ導いていったようです。

　そのほかにも収録された全てのメッセージは、まるで映画の台詞のようなドラマチックなものばかりです。
「恋、仕事、人生を素敵に生きたい」と思っている全ての女性たちの心を揺さぶる言葉達。女性として生まれたことを誇らしく思わせてくれる1冊です。