冷蔵庫から自分自身の体のなかまで『ためない暮らし』

 久しぶりの休日に、彼にごはんを作ってあげようと冷蔵庫を開けてみたら、賞味期限切れの食材に、いつ買ったのかわからないような調味料が‥‥‥なんてこと、ありませんか?

 著者である料理研究家の有元葉子さんは、冷蔵庫から家の中全体、住んでいる人間の体の中に至るまで物が溜まる場所は随所に潜んでいると書いています。
そして、「世の中すべて気持ち良く循環している」ことが理想的だと指摘し、“必要なものを必要なだけ持って流れを滞らせない”ための暮らし方について説明しています。

 例えば、冷蔵庫をパンパンにしないために有元さんは、10日に1度は中身を全て取り出して冷蔵庫の掃除をするそうです。
早く食べたほうが良いものは前面に出して、今日、明日の献立を考えます。
旅行に出かける際は、1週間前から買い物を控え、あるものを食べる工夫をしているそうです。

 セルフメンテナンスとして、便秘状態でお腹を重くしないこともとっても重要。
体のなかがすっきりしていれば、心が落ち着き、頭も自然にクリアになるといいます。
野菜、豆、玄米を中心に果物もしっかりとるなど、ごく当たり前の食事が便秘解消の鍵。
そのためには、自分で食事をつくることが必要です。自分でつくるメリットはコントロールができるこということ。便秘解消だけでなく、活力のある毎日を送るためにも食事は大きなポイントであると有元さんは断言しています。

 また、新婚生活を迎える人のために必要な基本的なキッチン道具も提案しています。
内容はとてもシンプルで、使い勝手だけでなく収納性も考慮したアイテム。
結婚生活も、ためない暮らしを意識することが幸せを長続きさせる秘訣となるのかもしれません。

 さあ、新生活は始まったばかり。衣食住、全てにおいてためない暮らしをしてみませんか?
彼と一緒に、飾らないシンプルな暮らしを心がけて、風通しのいい関係を継続しましょう。

書名:『ためない暮らし』
著者:有元 葉子
発行:大和書房
価格:¥1,470(税込)

Text/Yuuko Ujiie