紀元前4世紀のギリシャの哲学者、アリストテレス。
本書は、『超訳 ニーチェの言葉』が話題となった作家の白取春彦さんによって手掛けられた、アリストテレスの愛情論を現代風にアレンジしたメッセージ集です。
突然ですが、愛と好意の違い、わかりますか?
今、好きだと思う人の好きな部分を紙に書いてみてください。
そこに書かれたことは、あなたの目だけに映った相手の姿です。
相手の好きなところを物のように書けたという事実こそ、愛でなく好意だからなのだといいます。
「愛は、相手の条件によって生まれたり消えたりするものではない」。
それが、アリストテレスの考え方のようです。これに関連した言葉を紹介します。
愛は、相手や自分に魅力があるから、生まれるのではない。
情熱から生じたわずかないのちの恋愛なら、 快楽や美貌や欲得からでも生まれる。
刹那の好意からでも恋愛は生まれる。
ただ、そういう恋愛は愛らしきものはもっていても、 愛そのものは含まれない。
だから、別れが必ず来る。
理由がなくなったときに。
情熱から生じたわずかないのちの恋愛なら、 快楽や美貌や欲得からでも生まれる。
刹那の好意からでも恋愛は生まれる。
ただ、そういう恋愛は愛らしきものはもっていても、 愛そのものは含まれない。
だから、別れが必ず来る。
理由がなくなったときに。
このように、本の中には、愛と好意の違いがいくつも書かれています。
では、愛とはいったいなんなのでしょうか。
「愛は、相手とかかわる時間によって育まれる。時間のほかに条件が必要というのなら、愛は愛とはいわれない」。
愛とは、無条件なもので、無条件な愛しかこの世には存在しないようです。
あなたには、今までの人生の中で別れた恋人はいますか?
この本を読むと、過去の恋愛は“愛ではなかった”と気付く人がいるかもしれません。
今の恋人に対して“愛を持っている”と再確認する人もいるかもしれません。
最後に白鳥さんは「ほんとうに人を愛することをはじめてほしい。
そのときにこの本に書いてあったことが真実だったとわかるでしょう」と締めています。
この本を手に取ったあなたが、消えることのない、本当の愛を見つけられますように。
書名:『超訳 アリストテレスの恋愛論』
著者:白取 春彦
発行:サンンマーク出版
価格:¥1,050(税込)
Text/Yuuko Ujiie