恋も仕事もおっさんみたいに頑張ってみては?
本作は、かつて栄光を掴んだおっさんが、もう一度頑張って這い上がる姿を描いています。おっさんは決して万能ではなく、たとえ俳優という職業でも、私たちと同じ普通の人間を描いているように見えます。だからこそ共感できるのです。
おっさんの再起もシナリオ通りにはいきませんでした。人生とはそういうもの。
彼の姿を見ていると、私たちの人生も「ちょっと色々あって迷走しても、何とか覚悟を決めて頑張れれば、答えが出なくても新たな行動はできるはず」と思わせてくれます。
「もっと頑張ろう!」
そう心から思える映画ですが、この「もっと頑張ろう!」は仕事に限る必要はありません。恋愛だってそうです。
今恋人がいなくて婚期が…と悩んでる方、または恋人はいるけど低迷期だという方。たとえその問題に答えが出なくても、この映画はきっと何か新しい行動をする後押しとなるはずです。
映画的完成度(1カット演出や演技)を評価でき、私たちの人生との繋がりも見出だせる傑作『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』。アカデミー賞「作品賞」受賞の実力に納得をしながら、「もっと頑張ろう!」というモチベーションの糧を得てみてくださいね。
4月10日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか 全国ロードショー
監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
キャスト:マイケル・キートン、ザック・ガリフィナーキス、エドワード・ノートン、アンドレア・ライズブロー、エイミー・ライアン、エマ・ストーン、ナオミ・ワッツ
配給:20世紀フォックス映画
原題:BIRDMAN or (The Unexpected Virtue of Ignorance)/2014年/アメリカ映画/120分
URL:映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』公式サイト
Text/柳下修平