非モテでも今から巻き返せる!「彼氏三人理論」と「サードボーイ理論」/岡田斗司夫×山田玲司対談(後編)

 2014年8月に開催された、「オタキング」の名で知られ、数々の著書を持つ、岡田斗司夫さんとマンガ家で、AMで「山田玲司の男子更衣室へようこそ」を大人気連載中の山田玲司さんの対談イベント「男の恋愛道」のダイジェスト版をお届けします。
後編では、より実践的なモテない人がモテるための方法について話していただきました!

前編「9割の男子は学生時代に恋愛を諦めている!恋愛不景気の日本」も合わせてどうぞ。

女子は、「彼氏三人理論」で恋愛先進国にキャッチアップしよう!

AM 恋愛不経済 モテ 岡田斗司夫 山田玲司

岡田斗司夫(以下、敬称略):では、僕の方から「彼氏三人理論」と、「サードボーイ理論」をお話しします。
彼氏三人理論というのは、元々僕が東京大学で教えているときに「高校時代に彼氏がいなくて恋愛したこともないんです。どうすればいいですか?」と聞かれて、お前のライバルは中学くらいから彼氏がいたような女の子だから、恋愛先進国にキャッチアップするためには、かなりスピードアップしなきゃいけない、というところから考えた話なんです。

 それと恋愛経験がない女の子ほど男の子に高いスペックを望んでしまうんですよね。
もし全てを求めるんだったらいっぺんに彼氏を三人作れと。
あと、さっき言っていた恋愛経済が不景気になっているので、「彼氏を三人作ってくれよ」と言いたくて(笑)。
車一台しか買えなかったらこの車じゃなきゃイヤだというのがあるだろうけど、車三台だったら変な車でも買ってくれるんじゃないかと。
実際、話してみると、恋愛に対してアクティブな女性はすでにこれをやっている場合が多かったです(笑)。

山田玲司(以下、敬称略):なるほど(笑)。

岡田:三人彼氏がいたら、誰か1人と関係が怪しくなっても、慌てずに済む。
他の二人に重心をおいておいたら、今度は向こうの方からコンタクトを取ってきたりするので、長期安定政権というのができるんですね(笑)。

山田:なるほど。これって自分から口説くんですか?

岡田:これまで付き合う男は一人でなきゃいけないと思っていたから、封印していたやつを解くだけでいいんです。
新しい友達ができたからと言って前の友達と別れる人はいない。だから、彼氏が常に一人という状態の方が不自然なんだよね。
これも80年からの呪いだと思うんだよね。生涯の一人を見つけようっていう、恋愛の価値を過剰に上げちゃった。
僕が思っているのは、恋愛をもっと安物化しようってこと。これが女の人向け。

男子は、「サードボーイ理論」で対抗せよ!

岡田:これに対抗して、男はどうすべきかというので考えたのが、「サードボーイ理論」です。

山田:迎え撃つ男はどうすればいいのか気になりますね(笑)。

岡田:では、サードボーイ理論は、モテない男がモテるための究極の手法なんです。モテるの定義は何かというと、「相手にしてもらえる状態」になる。
まず、向こうが自分のことを好きになったらありかもしれないという女性を20人出してみる。そんな女が周りにいないというやつは、すぐそういう環境に行きましょう。読書会は女の子が多いのでオススメですよ。
男って向こうから好きだと言われたら、ありかどうかを反射的に考えてしまう生き物なんだ。

 これは何かというとヤリゲーの世界です(笑)。
みんな知っていると思うんだけど、本命がいるんだけど、一回ゲームをクリアするごとに別の女の子ともやるじゃん。
では、それを利用して、ありだと思う女の子に片っ端から「僕は何番目ですか?」と聞く。
これ間違えちゃいけないので、1~3枠のどこかの枠に入れてくださいと聞いたらいけないし、真剣に聞くのではなく、あくまでゲームとして聞く。数字が大きければ面白がる。

 俺は大阪のお店で女の子に4000番と言われて大爆笑したんだけど、それぐらいでいいんだよ(笑)。
いきなり女の子に好きですって言ったら、「ない」って言われてしまう。つまり、ゼロでテーブルにも乗らない。
でも、4000番だったら、その女の子のものすごい端っこに領地を確保できるわけ。
いったん領地を確保さえすれば、その女の子に会うたびに話しかけていれば、順位をあげていけるんです。

山田:いいですね(笑)。

岡田:たぶん聞いたときに面白い数字が出てくるだろうけど、へこまない。
それを適当なタイミングで聞いて言って、徐々に徐々に上がっていく。そうすると、よく分からない男がいつの間にか知っている人になって、恋愛チャンスが上がっていくんですよ。

山田:相手にしてもらえるんですね!

岡田:そう!あと、女の子には「男だったら誰でもいい」って年に二回落ち込む時期があるから、そのときに素早く動く。

山田:最終的には2番目か3番目までいけるんですか?

岡田:「あなたが一生の相手」と言ってもらえる確率はほぼゼロですね。
ただ、生涯付き合う女の子がゼロよりは、5番目、20番目と言ってくれる女の子が20人くらいいた方がたぶん楽しい。そして、これが恋愛市場の活性化になる。
こういう風に考えているんですけど、どうでしょう?

山田:面白いんですけど、男の子が実際にできるかどうか問題ですよね。
問題はメンタルじゃないかなと。初めて会った女の子に聞けるのかどうか。

岡田:これを職場とか、日常的に言う諸星あたるのような行動が最もやりやすい。
本当にこいつバカだなって思われると、ちょっと現状よりモテるようになる。

山田:あと問題は、もし3番目の男になれたとしても、2番目がいるわけじゃないですか。
恋愛の何が怖いかって、上手くいかないときよりも上手くいったときの方が怖い気がするんですよ。
もし家のベッドに石原さとみがいたら、その体験がなかった男よりもはるかにキツイ人生になると思うんですよ。
彼女はいつかいなくなるだろうし、その爪痕系の何かっていうものに耐えられるかどうか、というところがあるじゃないですか。

岡田:僕は、振られることは財産だと思っているからさ。

山田:いいこと言いますね(笑)。

岡田:その資産が僕たちにまず足りないんだよね。モテるための資産をまず貯めなきゃいけない。それってスペックじゃなくて、振られた数なんだよね。

山田:僕は女の人がモテるためマンガ描いているじゃないですか。
それを描くにあたって『大好きな彼氏の一番の女になる方法』というような本を読んでみたんですよ。
そこには、「私はこんな男が好き」というのが書いてあるんですよ。どんな男かというと、そこで言われていたのが、「自信がある男」なんですよ。
余裕があって、聞き上手、はいはい、いつものやつですねと思って(笑)。それができりゃ世話ねぇよっていう話ですよね!
そう言わないで余裕たっぷりで聞ける男かどうか。これをずっと試され続ける。

 ただ子どもの頃からリア充側にいる男たちはずっとこれを試されているんですよね。
「あいつイケメンだからっていい気になっているよね」と言われたり、向こうから言い寄ってきた女に逃げられて、クリスマスに一人で過ごしたり、そういう経験の積み重ねもあるんですよ。

 でも、デスクトップ側はその間ずっと明石家サンタを見ているわけじゃないですか(笑)。
だから、痛みを知らないわけです。「あいつら、いいよな~」と言っているうちに、イケメンリア充側と経験の差がついてしまう。
30~40歳になったときデスクトップ側とリア充側の差ってものすごいんですよ。深刻な問題だと思います。