反省を生かせないのは結論が降ってくるのを待っているから?

J: 好きな人のどんなところに惹かれましたか?

京: 頭の回転が速いところ、会話が面白いところ、です。

J: その彼と付き合っているときも、結局振り回されてしまった?

京: はい。着ている服や髪形なんかも制限されていましたw

J: いつもそこまで意思が持てない感じになる?

京: いえ、その1回だけです。
そこで大変懲りまして、今度好きになる人はそういったタイプじゃなくしたいんです。

J: 結論を急ぎ過ぎですwww
答えをはやく、はやく、という印象ですが、まず自分のことをちゃんと考えないと、答えは見つからないと思います。 服や髪型まで制限されたお付き合いはいつごろのお話ですか?

京: 20代後半くらいです。

J: 10年くらい前ですね。その後も同じようなタイプを好きになってしまった?

京: そうですね、近いタイプでした。

J: ということは、反省が生かせてなかったのですね…。
ちょっとキツい言い方になってしまいますが、反省が生かせないのは、考えないで結論が降ってくるのを待っているからだと思います。

京: なるほど。考えているふりして考えてなかった、ってことなのですかね。

J: どんなことを考えていましたか?

京: 次は、うまくNOと言ったり、できるだけ考えていることを相手に伝えようと思っていました。
ただ、おっしゃる通り、何か正解だけを探していたように思います。

J: ふむふむ。自分が何を考えて行動し、どうしてこうなったのかを考えないと、新しい行動には移しづらいかもしれません。
持論ですが、誰にでも当てはまる正解というのはなくて、自分で選んだものを自分で正解にしていくしかないと思います。

京: はい。自分では意識していなかったのですが、「何を考えていたか」より、「正解はどれだ」というような考え方でした。

J: それは考えてないのといっしょだYO!

京: そうですねw 本当に。

J: それでは改めて、自分の恋愛を振り返ってみてくださいませ。

京: 相手に自己中心的な人を選ぶことで、自分の意思が必要ないというか、自分にリスクを負わないようにしていた気がしてきました。
相手に転嫁しているというか。自分の意思を出すことが怖いみたいです。

J: ほんとに?
いま、京子さんは私の流れに沿わせようとしてませんか?

京: いえ、していません。
なぜ悩みをうまく言えないんだろう、と今考えていたのですが。考えてなかったんじゃないかと…w
ちゃんと、自分のことを振り返って考えたことがあるのかと、今すごく、考えています。

Text/ジェーン・スー