外国人パートナーには日本的に尽くしちゃだめ!

 さてさて、先日、フランス人旦那をもつ日本人女性の友人たちとお茶をしたのですが、そのうち一人の女性がこんな事をため息混じりに言いました。

「最近うちの旦那が日本人の男みたいになってきたの…」

 よく話を聞いてみると、彼女は旦那の仕事にあわせて朝5時には起き、 彼のために弁当を作っているとのこと。
その日本人専業主婦でも真似が難しい尽くしぶりを、彼が当たり前に感じるようになってきたというのです。

 一般的に、フランス人男性は日本人男性に比べると家事や子育ては手伝って当然であり、ベビーカーをひいているパパの姿をよく見かけます。
また、食事の席でお酒をつぐのは女性の役割ではなく、男性がするものと決まっています。
さらに男性からの言葉や態度での愛情表現は毎日あるし、バレンタインは女性から男性へチョコレートをあげるのではなく、男性が女性に花束とプレゼントを受け取るという日です。

 こんな風に、フランス人と結婚する日本人女性は日本人男性と結婚するよりもずっと大切にしてもらえる機会が多いというアドバンテージがあるのです。
それなのに、前述の彼女は日本人男性に褒められるような「順応で尽くす女性」に徹してしまったため、フランス人の旦那がそれに慣れてあぐらをかくようになってきてしまったという残念な状況なのです。

 人間、やはり尽くされる極楽状態はあっというまに適応してしまいます。
尽くされる側→尽くす側に軌道修正するのは至難の業。
でも、最初からいい軌道にのせれば後々軌道修正する苦労がありません。

 私が社会人になりたての頃、素晴らしく協力的な旦那さん(日本人)を持つ日本人女性に出会った際、彼女はこう言っていました。
「付き合い始めた最初が肝心。しっかりパートナーを教育するのよ」

 私はこの言葉を覚えていたので、旦那さんと同棲を始めてすぐさま「私は大皿洗いが大嫌いで苦手なのであなたにしてほしい」とお願いしました。
おかげで旦那さんは何の疑問も持たず今でも任務をこなしてくれます。

 それに彼は「日本の理想の奥様像」なんてものは元々知らないので、私はそれを目指そうとしません。
始めから私のやりたいように適当にやっています。
それが結局は私を楽にし、ストレスをためて旦那さん相手に爆発する危険を避けているのだと思います。

「パートナーを教育する」というのはなんだか上から目線で恐縮ですが、要はお互いが無理なく楽しく生活できるために最初に話し合ってルールを決めておくこと
これが案外二人の未来の幸せを左右する大事なポイントなのです。
ぜひ覚えておいてくださいね。

Text/中村綾花

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