「僕の書斎へ来ないか?」が口説き文句だった!?
まだまだあります。
私がパリに来たばかりの時、在仏日本人が集まる食事会に行ったときの事、日本語を流暢に話す元学者のムッシューがいました。
彼もまた60代、日本人の奥様がいてお子さんもいらっしゃる、そんなお話をしていたら、まだパリをよく知らない私に面白いスポットを案内してくれるということになりました。
後日、パリの大学の学食で食事をして、古本屋を巡りきったところでそのムッシューが「私の書斎へ案内してあげよう」というのです。
「ムッシューの書斎、面白そう」と思ったものの、なんか違和感がありました。
それに真冬野寒さで体が縮み上がりそうで熱っぽくなってきたので、今回はご遠慮させていただく…ということになったのです。
その後、また同じ食事会で彼と数ヶ月後に再会したのですが、その間に今の旦那さんと出会っていた私は「実は彼氏ができたんです!」と報告しました、するとムッシューは「取られた!」と日本語で言ったのです。
え???
つまり、ムッシューとのあの日の古本屋巡りは彼に取ってはデートだった訳です。
他の日本人女性に彼の話をしたら「あのムッシューは気をつけた方がいいのよ」といわれ、日本人女性を狙うムッシューとして既に有名な人なのでした。
そう、おじさまがやさしく声をかけてきても、それはあなたのことを異性と思って口説きにかかっていると自覚した方がよいです。
それは、相手が60代70代のおじいさんであろうと変わりないのです。
恐るべしパリのムッシューたち。
ほかにもこういう体験をしたという日本人女性の話は絶えません。
つい慣れない異国で寂しいからといっておじさんにはついていかないように、特に車や密室など特に危ないです!
Text/中村綾花
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