「今度は必ず君に好きと伝える」漫画『鬼滅の刃』
概要:鬼に家族を皆殺しにされてしまった炭治郎が、鬼を退治する鬼殺隊に入隊し成長していく物語。妹は鬼にされてしまったが、心が通じて一緒に戦ってくれるのでかわいい。鬼殺隊の上官にあたる柱の皆さんがかっこいいし、そちらの物語も主人公と同じくらい色々ある。
今年後半の映画版がテレビ放映された後くらい、既に最終巻まで読んだ人の反応はうんうん面白いよね、くらいな記憶が消えかけている時に読み始めてしまいました。でもやっぱりいくら今更でも面白いといわれているものは読んだほうがいいですね……! 最終巻とか普通にめちゃめちゃ泣いてしまいました。
ただ最初の方は思ったより残虐すぎて、「これが、老若男女に大ヒット……」と少し日本が心配になったのですがしょうがないですよね。昔からこういう切なくさみしいけどちょっと温かい話ってみんな大好きですよね。古すぎですけど私は鬼太郎とか、ちびまる子ちゃんのお母さんのハンカチの話とかが思い浮かんでしまいました。伊黒さんと蜜璃ちゃんが好きです。完全に後追いで新聞広告の伊黒さん泣いた……。(金井)
めちゃめちゃためになる『自分を超える法』
概要:世界でめちゃ有名なコーチらしいアンソニーロビンズの教え子の最年少トレーナー・ピーター・セージの本。成功の心理学や自分の世界観を作る方法などがわかりやすくまとめられていて、ただのお金だけではない(お金の稼ぎ方も教えてくれますが)、自分らしい真の成功にたどりつくための本。
自己啓発本はここ数年叩かれがちですが、割と読んじゃうんですよね……。自己啓発本をあれこれ読んでジタバタしてるのが結構好きです(一番叩かれてる人)。でもそんな何冊か読んできた中で、「これは……!」と思ったのがこちらです。
著者はビジネスに関するコーチを行っている方なんですが、まず最初の成功の心理学の章がすごいんですよ! 「安定感」と「不安定感」は必ずどちらもあるものだけど、人生の質はあなたの居心地がいい「不安定感」の量に正比例する、という話がすごく面白かったです。そして、他にも「重要感」や「愛のつながり」などの人生の要素の話が出てくるんですが、結果的に「成長」と「貢献」が大事だと。何かここだけ読むと自己啓発……!と思われてしまうかもなんですが、でもこの章以外もすごくよくて……! 人生全体に関係ある話でした。友達にも強めに勧めて何人か買ってくれました。個人的にはめちゃおすすめなので年末年始ぜひです。(金井)
V6最後のライブツアーがアマプラに!『LIVE TOUR V6 groove』
概要:V6の26年の集大成となる全国ツアー「LIVE TOUR V6 groove」。さいたまスーパーアリーナで開催された公演を「LIVE TOUR V6 groove at SAITAMA」としてお届け。
2021年11月1日をもって解散した、V6最後のライブツアー。生配信で当日を迎え、熱が冷めないままAmazonプライム・ビデオで待望の解禁!
WAになっておどろう世代も、ウルトラマンティガ世代も、学校へ行こう世代も、みんなみんな笑顔になれる往年のヒット曲から、「最新が最高」と新たな形を模索し更新し続けた新しい楽曲たちによる革新的ライブ構成。冒頭1曲目「雨」、2曲目「TL」、3曲目「.Heart Beat Groovin’」は歌って踊って魅せるV6の真骨頂を、15曲目「わからないだらけ」(Tempalay提供)は変幻自在に進化を繰り返してきたV6という生命体に触れたようなコンテンポラリーに圧倒されますよ。字数の関係でここまでですが、「笑っていてね」という最後のメッセージを胸に生きていけます。(大川)
世の中が変わっても変わらないものがある映画『グッバイ、レーニン!』
概要:心臓発作で昏睡状態だった母が、ベルリンの壁崩壊後に目覚め、東西ドイツ統一を知ってショックを受けないように、社会主義がまだ続いているにこれまで通りの生活を装う息子とその周囲の人々を描いたお話。
母をショック死させないために、奔走する息子がかわいくて仕方ありません。シニカルなコメディタッチでクスリと笑わせつつ、東西ドイツのギャップ、目まぐるしく変化する生活環境に振り回される市民たちをイデオロギー織り交ぜつつ描いていて、まるでドキュメンタリーを見ているかのよう。歴史・政治もの特有の重苦しさはなく、さまざまな愛に満ち溢れたお話でほっこり。混沌と鬱屈したこの社会に怒りもあるけど、なんか希望も見いだせそう……プライムビデオで見れるので、年末年始にぴったりかなと思います。
ヒリヒリした大人の恋のジレンマ!漫画『こっち向いてよ向井くん』
概要:実家暮らしの会社員・向井くん(35)は、気づけば10年彼女がいない。元カノへの未練を引きずって“恋愛”や“結婚”が遠のいていた向井くんの恋愛まちがい探し。
「彼女ってどうやってつくるんだっけ?」元カノと別れて早10年の会社員・向井くん(35歳)を軸に、恋愛や結婚の勘違いや間違いが突きつけられていく。甲斐性とか、覚悟とか、恋がしたいけど恋の仕方が分からない、そういうヒリヒリした大人の恋の浮き沈みや男女間のズレがテンポよく描かれていますし、向井くんのから回って煮え切らない姿も”あるある”として憎めなくなってきて、気づけば私も向井くんと一緒に翻弄されています。
単行本の発売が待てないので、一足先に「FEEL YOUNG」で読んでるんですが、最新話で黒歴史を掘り起こされ「人生の目的とは?」と試されるシーンばかりで、「うわあああ!」って発狂しながら読んでいます(笑)。(大川)
“家族の不思議”を問い続ける『不器用な日々』
概要:現実に立ちすくむ若者たち、家族という不思議への問い、そして死の準備とは…。希望や幸福を語ることをためらわぬ著者の、社会へ向けられた真摯でしなやかなまなざし。最終講義「子どもの本のもつ力」を収録したエッセイ集。
エッセイ「日常を散策する」シリーズの第2巻。『ゲド戦記』の訳者、児童文学者として有名ですが、元々は高校教師だった経歴を持つ彼女の、きれいごとではすまない葛藤と向き合う生き方に心打たれます。
本書がTwitterで話題となった「夫婦別姓」をはじめ、家族、夫婦に関する“不思議”にも鋭く切れ込んでいて、「互いの世界を侵食しあわないだって?とんでもない。侵し、侵され、包み、包まれ、生きたまま心中すること、解放区を日々新たにしていくこと、それが私たち夫婦の生きる風景である(P.44)」という夫婦観にしびれました。既成概念や権威に対してラディカルに、時に皮肉を交えて問う姿勢がかっこよくて、でも茶目っ気もある筆致から温かさと柔らかさを感じます。
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