すべらない猥談ができることはメリットしかない
――面白い猥談ができるメリットはなにかありますか?
これは僕の主観なんですけど、「飲み会ってエロい話以外で盛り上がらなくない?」と思ってるんですよ。全員が超ウケる仕事の話なんてないじゃないですか。
そう考えると、おもしろい猥談ができれば、毎回飲み会が盛り上がるってことなので、その人生へのメリットって半端ないんですよ。
だから、同世代の、次世代のコミュニケーションとは、みたいな意識高い飲み会に呼ばれると気が滅入って……。「エロい話を聞かせてくれよ!」と。
そういうビジネス系の飲み会も、エロデューサーになった当初は行ってたんです。でも結局エロい話でしか盛り上がらないですね。
――みんなエロい話を待ってるんですね。恋愛でもメリットはあると思いますか?
まず僕は、「人生の優先順位において、エロの順位が同じくらいの人とセックスしたり付き合ったりしたほうがいい」と思ってるんです。そこがズレてると男女ともに「なんでそんなエロにモチベ高いん?」ってなる。エロの順位高い彼女と、「おしゃれなコーヒー屋行きたい」みたいな彼氏だと、休日困るじゃないですか。
猥談をして「私はエロいことに興味があるよ」とお互いに伝えられれば、それはもう趣味が一緒ってことと同じなんです。
好きな音楽で盛り上がって、「あ、フェス好きなんだ! 私も!」ってことありますよね。それと同じノリで「へえ! 首絞めたりもしてんだ!」って通じ合える。
たとえば女性同士の友人関係でも、相手が猥談好きじゃなかったら、おばあちゃんになったときに「介護士がやっぱ若くていいんだわ〜」って話もできないですし。相手にも「その年で何してんの」とか言われたくないですよね。こっちからしたら「あたし、介護士イケたんだぞ!?」って話をしたいじゃないですか。
だからそういうエロの優先順位が高い人同士で、友達になったりセフレになったり付き合ったりするほうがいいと思うんです。
――そう考えると、猥談にデメリットがないですね!
ですね。猥談のデメリットとされている、「相手に引かれる」みたいなのは、結局、エロい人にとっては人生で付き合う必要がない相手ってことなんで。
猥談は「笑える・驚き・あるある・切ない」の4種
――それでは、実際に猥談を話すときのコツは?
いろんな猥談を聞いてきたんですが、大抵の猥談は4種類に分類されます。笑える猥談、驚きの猥談、あるあるの猥談、切ない猥談。聞いたあとの感情がその4つに分類できるんです。
その感情がまとまってないと、話しているうちにバラバラになっちゃう。4つのどこかに収束させると意外とうまく話せると思うんですよ。
驚かせたいなら、「それがそうつながるのね!」って意外性を持たせればいいし。あるあるだったら、まわりに同意を取りながら進めればいい。切ない系だったら、途中で笑わせない。笑いの方だったら僕がおすすめしてるのは、脳内に千鳥のノブを飼うことです。
――千鳥のノブを飼う……?
例えば……友達にクリスチャンの女の子がいるんですけど、僕がやってるエロい記事を全部買ってくれてて「珍しい人だな~」と思ってたんです。
彼女は小さい頃からイトコのおねえちゃんに「こうすると気持ちいいよ」ってオナニーを教わったんですって。エロいことと思わずに、家のありとあらゆるものをアソコに入れてたんですよ。その子がたどりついたのは、ぷっちょの初期の入れ物。ゲイの人が入れるディルドみたいな形の。それが一番よかったんですって。
その子はミッション系の高校に行ってたけど、反抗期もあってジーザスは信じてなかった。でも、オナニーは続いていくわけですよ。大学生のときにがっつりクリスチャンになったんですが、アソコはめちゃくちゃ開発された状態なんです。性欲も増してくし。
――抑圧されていたら、さらに増しそうですね!
そんなときにクリスチャンの男の子に出会って、女の子はしたくてたまらないんですよ。「そのとき、セックスしなかったの?」って僕が聞いたら、「2年間前戯してた。お互いのアナルに入れた」と。
その話聞いて、僕の心の中の千鳥ノブが叫びそうになって。「2年間、前戯!!」みたいな。
そういうときって自分の心が反応してるから、それを忘れないでおくと、末節を省いて面白いことを話せる。自分が体験したエロでも「これはやべーよ」って瞬間の感情を覚えておくこと。これが話すコツです。