この連載が始まってそろそろ2年。
最初は編集さんに頼ったりしながらなんとか“Hな話をしてくれる普通の女の子”を探していたのですが、ここ最近は自ら応募してきてくれる人も増えてきて嬉しいかぎり。
今回インタビューに応えてくれたのも、そんな女性です。
クリッとした目とショートカットが可愛らしい24歳の銀行員・Sさん。
「真面目な家庭で育って職場も堅いので、まわりにヤリマン話ができないのがストレスだったんです」という彼女に、思いきり語ってもらいました。
男女交際は即退学! 温室育ちの学生時代
――まず性の目覚めから教えてもらえますか。
S:中学生の頃、本屋でライトな感じのBL小説を見つけたのがきっかけです。「こういう世界があるんだ!」ってショックを受けるのと同時に、セックス描写にキュンとしちゃった。すごく真面目な家庭で育ったので、エッチなものに触れたのはそれが最初。男女のセックスより先に男同士のセックスを知った感じですね。
――それは珍しい。BLだとあまり生々しい感じはしなかったんじゃない?
S:いえ、男同士でも深いところまで突きつめてくとSMとかショタとかけっこうエグい世界があって、普通の18禁のマンガと変わらないんです。けっこうハマって、HP作って自分で書いたBL小説を載せたりしてましたね。
――世代を感じるなあ。中学生の頃からパソコン使えたら、エロいページばっかり見ちゃいそう。
S:いえ、中高と女子校で周囲に男子がいなかったから、積極的にそういうことをする子はいませんでした。一貫教育のカトリック校だったんですけど、かなり厳格で。男女交際をすると退学になるんです。
――……AKB!?
S:アイドルかって話ですよねえ(笑)。かわったシステムの学校で、小学校の頃は共学なんですけど、中学に入ると敷地は同じなのに男女の校舎が別々になるんです。で、校内で会っても話しちゃダメ。高校になると一応共学って形に戻るんですけど、今度は文系と理系に別れて、文系クラスはほぼ女子だけの状態に。
私は文系で男性と触れる機会がまったくなかったから、女子高生向けの雑誌に書いてある「初キスはいつで、経験人数は何人で……」みたいなのはまったく異次元でしたね。だから大学に入ったときは「ああ、動いてる男の人がいる!」って感動しました。
――Sさんのクラスには男子はまったくいなかったの?
S:一人だけいたんですけど、そもそも男女交際っていうムードがないから恋愛の対象にもならなかったですね。受験のライバルとか、そういう感じ。男の子と付き合いたいって子もいなかったわけじゃないんですけど、退学のリスクを考えると……。
放課後もシスターが街を見回りしてて、男子と歩いてるところなんて見つかったらもう最後なので。
――うわー、そういう学校って本当に存在するんだねえ。Sさんは東京の出身?
S:鹿児島です。挨拶は「ごきげんよう」の、地方のちょっといいとこの子が「ヘンな虫がつかないように」って入れられる学校でした。だから女の子はクソ真面目か、高校卒業したとたん金髪にしちゃうかのどっちかに別れましたね。
――ちなみにSさんはどっちなんですか?
S:私は一見真面目だけど、その抑圧が後で出ちゃったタイプかな。高校卒業して東京へ来たら、性生活が見事にはじけました(笑)。
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