“ホカトロキュン”を把握してみよう

前回、前々回のコラムでは、日本における男女間のセックスでは前戯の平均時間が5~10分と短い傾向があること、まだ挿入すべきでないタイミングで挿入開始することで女性の満足度が下がってしまうこと、挿入に適したタイミングは腟が“ホカホカのトロトロのキュンキュン”になったときだということをお話ししました。
ただ、女性自身が自分の腟の“ホカトロキュン”の状態を把握していないこともありそうなんですよね。そこで今回は、挿入に適した腟の“ホカトロキュン”セルフチェック方法と、パートナーに「挿入にはまだ早いぞ」と伝える方法をお伝えします。
腟の“ホカトロキュン”
セルフチェック方法
まずは性反応の基本から。古典的なモデル(Masters&Johnson)では、女性の体は性的な刺激を受けると【興奮期→高原期→オーガズム期→消退期】と進んでいくと言われており、
【興奮期】では、クリトリスの充血や膨隆、小陰唇内側の充血、バルトリン腺液(腟口の周辺からの分泌液)、腟壁からの滲出液がみられます。
この状態を見て「クリトリスは勃起しているし、濡れてるから挿れちゃおう」となることが多いですが、それではまだ早いんです。ここで入れて摩擦を開始すると、腟内の準備がまだできておらず、気持ちよさを感じられなかったり、乾燥感や痛みが出ることもあります。
では、いつが挿入のベストタイミングかというと、それが【高原期】です。高原期になると、クリトリスや小陰唇がさらに充血して膨らみ、腟内はしっかりと充血して温かくなります。お腹側の壁が充血して隆起することで腟の浅い部分は狭く感じる一方、子宮が引きあがり奥がテント状に拡がるため、奥にいくほどに緩いと感じることもあります。これが、私の言う“腟がホカホカのトロトロのキュンキュン”になった状態で、挿入のベストなタイミング。
“ホカトロキュン”になっているか、自分の手で触ってそっとチェックしてみてください。チェックするときのポイントは3つ。
①外陰部や腟の中の温度が上がってホカホカしているか
②腟口周辺や腟の中がたっぷりと潤っているか
③腟のお腹側の壁が隆起して弾力を感じるか
もし、ひとつでも欠けていたら、無理に挿入に進もうとせず、リラックスしてもう少し前戯を楽しんでみましょう(潤いづらい体質なら、潤滑剤を腟口周辺と腟内に塗ることでカバーできます)。
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