
相性の合う者同士は女性が「イク~」からの「イッタ~」(痛い! の意ではない)を男の射精までに何度か経験することとなる。今回は「日本流配慮エロ」についてこの件を元に書いてみる。
「ニノミヤさんもイッて!」
勃起をしないのが女性にとっても男性にとっても最悪の状況だと思うが、早漏というのも互いに気の毒である。時々「オレは2時間入れ続けたぜ」と遅漏を自慢する男もいるが、これは遅すぎる。女性もアソコがヒリヒリしてしまうことだろう。最適な時間は何分なのか、ということはよく分からないが、まぁ、15~40分といったところではなかろうか。
話は逸れるが、EDについて、男性向け週刊誌では「挿入しないセックスも女性は喜ぶ」などという記事を掲載したことがあるが、さすがにそれはないのでは。「甘い囁きをする」「抱き合って肌の温度を互いに感じ合う」などを提案しているが、60~70代男性がターゲットの雑誌なだけにこのように書かざるを得ないのだ。しかもこの手の記事では、年下女性とのアバンチュールを前提としているが、中高年の男で年下女性からモテる者などレアである。
さて、「日本流配慮エロ」に戻るが、「イッター」を女性が3回ほどすると、日本人女性は申し訳なく思うのではないだろうか。そこで「ニノミヤさんもイッて!」と言ってくれるのだが、ここで男女間のすれ違いがあるのだ。前述の「超絶遅漏男」はさておき、男と違って何回かイクことができる女性はすぐに終わることは求めていないとこれまでの経験上考えている。
エロに至るのは特別な関係といえるわけで、同じ人と複数回の間男経験をした自分からすると、彼女達が「演技をしている」「男に気を遣ってイッたと言う」ではないと思っている。でなければ2回目はない。
男女間のすれ違い
すれ違いとは、男はイキたくないのである! 「ニノミヤさんもイッて!」と言う必要はない。何しろ、エロというものは二人の共同作業であり、女性が気持ちよさそうにしている様子を見るのが男としての悦びなのだ。射精については二の次で、そろそろイかないと彼女も痛くなるだろうし、疲れるだろう。一回休むためにもここで出しておくか、といったものなのだ。
もちろん気持ちはいいのだが、2回目も勃起する自信がない時など、「頼むから射精よ来ないでくれ!」と思ったりもする。以前書いたのだが、興奮度を抑えるために、某力士のイラストを思い出し、興奮度合いを下げる努力を僕は毎度する。
自分の下、ないしは自分にまたがり悶え喘ぐ美しき女性を見ていると、「この時間を終わらせたくない」という気持ちになり、力士を動員してまで射精を後回しにしようと思うのだ。
当然「そろそろ出した方がお互いのためだ」というタイミングは見極めるため、そこに向けて腰の動きを激しくしていくが、「〇〇さんもイッて!」はあまり言わなくてもいいのではなかろうか。セックスは勃起の有無が成功を左右するため、男は勃起が収まることを極端に恐れる。だからこそバイアグラをはじめとした勃起に繋がる薬があそこまで売れるのである。
Text/中川淳一郎