ここ数年で“女子力”という言葉が多く使われるようになりました。「女子力アップ」という言葉と共に、自分のスキルアップや新しい挑戦をする意識の高い女性たちも多く登場しているようです。
2012年、ロンドンオリンピックでは数多くの女性アスリートが活躍しました。彼女たちの笑顔は日本中に元気と活力を与えました。まさに女子力がいかんなく発揮された近しい記憶です。
しかし、企業においては“女子力”は活かされているのでしょうか。早稲田大学大学院商学研究科(ビジネススクール)教授で著者の遠藤功さんは本書にて「答えはNOと言わざるを得ない」と綴っています。「ビジネスの世界では女子力の活用はまだまだ限定的」なのだそうです。
そこで、今回スポットが当てられたのは、最も女性とは遠いと思われている「現場」です。「整備女子」「飼育女子」「製造女子」「宅配女子」「開発女子」「店長女子」「販売女子」という7つの現場を取り上げ、そこで活躍する8名の女性にインタビュー。
彼女たちは女男という垣根を乗り越えながら、さらには“女子力”を上手に活かしながら現場でキラキラと輝いています。
輝く現場女子と実際に会って対談をした遠藤功さんは「輝く現場女子をどれだけ育てることができるかどうか?日本企業の再生の鍵は現場女子が握っています」と記しています。
あなたは普段、仕事の場で「女だから」「男だから」なんて言葉を使ったことがありますか? 本当にやりたい仕事に真っ直ぐに取り組んだとき、性別は関係ないのかもしれません。もしかすると、女性だからこそもっと輝けるのかも。
書名:『現場女子─輝く働き方を手に入れた7つの物語』
著者:遠藤 功
発行:日本経済新聞出版社
価格:¥1,470(税込)
Text/Yuuko Ujiie