美しく年を重ねる15人の女性たち『美人伝心~15人のアンチエイジングアライアンス宣言~』

 年を取っても、いつまでも美しく輝いていたい。女性だったらほとんどの人がそう思っているはずです。
でも、本当の美しさとはいったいなんでしょう。
見た目にばかり囚われて、真の美しさについて明確にはわかっていない人もいるかもしれません。

 本書には「内面から放たれる輝きがある人こそが真の美人」なのだと書かれています。
年月とともに重ねた経験こそが、知恵や自信となり、美人をつくっていくのだそうです。
だからこそ、美人は人を動かす言葉を持っている。
ここには、驚くほど美しく年を重ねている15人の女性たちの、美人の所以となる言葉が収録されています。

「自分を愛するという時間の使い方が自信となって、人を美しくさせるのです」。
これは、女優・夏木マリさんの言葉です。今年、60歳を迎えるとは思えない美しさを持っている夏木さん。
彼女は、年齢と戦わないことに決めたといいます。年を取れば、シワが出来るのは当然のこと。
それでも「人を納得させるようなシワ」と思えるような生き方をしたいと綴っています。
心の持ち方と共に日々のお手入れも欠かさないそうです。
体のメンテナンスをする時間も増やし、「気持ちも含めてヘルシーで自然な美しさ」を持つことを理想としています。

 また、この本の監修を務めている宗教人類学者の植島啓司さんは、「恋は最高のアンチエイジング」だと書いています。
しかし、ある程度年齢を積み上げていくと「恋をしろ!」と言われても、二の足を踏んでしまうのも確か。
そこで、植島さんは「ときめき以上、恋愛未満」のフラートという関係を提案しています。
無理のない、成熟した愛情の溢れる関係。心身ともに美しく年を重ねた人だからこそ出来る方法なのではないでしょうか。

 肌のたるみが気になる、シワが、シミが……。もう、恋なんて出来る年齢ではない?
もし、あなたが無意識に見た目の若さに固執してしまうことがあるのなら、この本を開いてみて。
15人の美人たちの言葉は、あなたの人生観や恋愛観を変えるきっかけになるかもしれません。

書名:『美人伝心~15人のアンチエイジングアライアンス宣言~』
監修:植島啓司
発行:講談社
価格:¥1,300(税込)

Text/Yuuko Ujiie