いま、アート界ではデジタルメディアを活用した“メディア・アート”と呼ばれる作品が増えています。
そんななか、会田誠、山口晃、池田学、鴻池朋子など、日本の現代アートを牽引する代表的な作家を多数見出しているミヅマアートギャラリーで、6月5日から開催されているのが、紫舟+チームラボ「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」です。
チームラボといえば、「ウルトラテクノロジスト集団」として知られる会社。昨年の紅白歌合戦の嵐のステージで話題を呼んだ、メンバーの動きとリンクした映像演出を手がけたことで有名です。
また、代表の猪子寿之さんも、テレビの討論番組などで独特のキャラクターと慧眼を発揮して注目されている存在なんです。
そんなチームラボと、書道家の紫舟の書をコラボさせたのが、今回の展覧会のタイトルにもなっている本作品。
暗闇のなか、壁面に浮かび上がった書に観客が触れようとすると、その影に反応して文字がアニメーションに姿を変えていきます。
たとえば、「鳥」という文字に触れると、それがたちまち羽を広げた鳥のイメージに変わり「木」の文字へ飛んでいったり、「蝶」であれば「花」のそばに寄り添ったり……。
漢字は、もともとさまざまなものの形をシンプルに図案化した象形文字。最新のテクノロジーを駆使し、観客が“触れる”たびに反応が変わることで、もっとも古いインタラクティブ・ツールが文字であることをあらためて示してくれるこの試み。
彼とのメールや手紙でのやりとりも、より一層大事にしようと思えるかもしれませんね。
名称:紫舟+チームラボ「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」
会期:2012年6月5日(火)~6月30日(土)
会場:ミヅマアートギャラリー(東京都新宿区市谷田町3-13神楽ビル2階)
営業時間:11:00~19:00
休廊日:日・月・祝休廊
電話番号:03-3268-2500
URL:https://mizuma-art.co.jp/
【オープニングレセプション】
2012年6月9日(土)18:00~20:00