
「いい歳なんだからそろそろ結婚しなきゃ」「周りが結婚していくと焦る」というプレッシャーを感じている女性も多いのではないでしょうか。しかし現代ではライフスタイルや価値観の変化に伴い、結婚だけがパートナーシップの選択肢ではなくなってきています。
この記事では、同棲・事実婚・フレンドシップ・LGBTQカップルなど、多様な関係性を取り上げ、女性として「自分に合ったパートナーシップ」を選ぶために知っておきたいポイントを整理します。
自分に合ったパートナーシップに興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
なぜ結婚以外のパートナーシップが注目されているのか

現代ではなぜ結婚以外のパートナーシップが注目されているのか、その理由について解説していきます。
社会・ライフスタイルが変化している
近年では個人の生き方や家族の形が多様化し、それにつれて社会やライフスタイルが変化したため、結婚以外のパートナーシップに注目が集まるようになったと考えられます。
フリーランスやリモートワークなどで働き方も多様化し、一人で暮らす人が増えたり子どもを持たない家庭が増えたりなど、従来の「就職→結婚→出産」といった人生プランに当てはまらない人生を送る人が増えています。
そのため、結婚だけを愛の形とはせず、自分に合ったパートナーシップを選びたいと考える人が新たなパートナーシップに注目しはじめているのです。
法律・制度が追いついていないケースも
結婚以外のパートナーシップが広がる一方で、日本の法律や制度が完全にその多様性に対応できておらず、新しいパートナーシップに不安を抱く人もいます。
同棲や事実婚では法律上結婚と同じ扱いにはならず、相続や税法上では異なる部分があり、同性のパートナーシップは自治体によって承認されないケースもあります。
パートナーシップの選択肢は広がるものの、法律や行政手続きでは家族の定義がアップデートされていないことがあるため、自分に合ったパートナーシップを選べていない人も多いでしょう。
主要なパートナーシップのタイプを知ろう

パートナーシップには様々な形があります。まずは主要なパートナーシップを知ることで、自分に合ったパートナーシップはどれかを考えてみましょう。
同棲という選択肢
結婚を前提としない同棲や、籍を入れない同居という選択肢を選ぶ人が増えています。
かつて同棲は「結婚前のお試しで一緒に住んでみる」、というイメージのある人がほとんどでしたが、現代は結婚を前提とせずにパートナーと生活を共にしたいという気持ちで同棲をしている人も多いでしょう。
ともに暮らすことでお互いの生活習慣や価値観を理解しあったり、自然体で無理せず寄り添い合ったりすることができます。
同棲はお互いの人生を尊重しながらも、結婚制度に縛られることなく自由でいられる、ほどよい距離感のパートナーシップであるといえるでしょう。
事実婚・パートナー制度を利用するケース
結婚制度には当てはまらないものの、事実婚やパートナーシップ制度を選択する人も多くいます。
事実婚は内縁とも呼ばれ、籍を入れるという法律婚の形式にとらわれない関係性です。
女性の社会進出やキャリア形成が進んだことにより、苗字を変えたくないという女性や、結婚による形式的なプレッシャーを避けたいカップルなどが事実婚を選ぶことが多いでしょう。
パートナーシップ制度は自治体制度で、同性カップルが公的なパートナーとして社会的承認を得るための制度ですが、近年では異性同士でも利用するカップルが増えています。
同居している関係を証明したい、法律婚ではないけれど家族として扱われる場面を増やしたいという場合に、パートナーシップを利用すれば社会的承認を得ることが可能です。
フレンドシップ型・プラトニックパートナー関係
恋愛や結婚を前提とせず、深い友情と信頼で結ばれたパートナーシップが、フレンドシップ型・プラトニックパートナー関係です。
恋愛感情や性的な関係はないけれど、人生を共にする相手として大切な存在で、恋人とも友達とも当てはまらない心地よさから、最近このような形のパートナーシップを結ぶ人も増えています。
恋愛をするのが普通、という世間の恋愛のプレッシャーから解放され、人間として素直に距離を保てる安心感があり、長期的に安定したパートナーシップを築けるというメリットもあります。
恋愛中心だった人間関係の価値観が変化しつつある今だからこそ、恋愛ではないけれど家族という自由なつながりが注目されているのでしょう。
自分に合った関係を選ぶためのポイント

自分に合ったパートナーシップとはどのような関係性なのかまだわからないという人もいるでしょう。
ここからは自分に合ったパートナーシップの選び方について解説していきます。
価値観・人生設計を共有する
どんなパートナーシップを選ぶとしても、大事なのは価値観と人生設計の方向性が合っているかという点です。
人生をどう生きたいかという方向性で共通点がある相手とは、長期間安定したパートナーシップを築くことができます。
「自分はこう思う」という価値観と「自分はこれからどう生きたいか」という人生設計に共通点があれば、法律婚・事実婚・パートナー制度・フレンドシップのどのようなパートナーシップでも幸せに続けられるでしょう。
法律婚以外のパートナーシップでは制度で守られない部分があるので。価値観と人生設計の共有は非常に重要です。
「普通」の枠から自分を解放する
長い間、結婚適齢期になったら結婚をして家庭を作るのが普通、という価値観が社会に根付いていました。
しかし現代では社会やライフスタイルの変化により、普通という価値観に縛られる必要はなくなりつつあります。
普通の枠から自分を解放し、結婚をしない人生でもよしとする、どんな形のパートナーシップでも心地よいと思える形を選ぶ、という勇気をもつことが、自分に合ったパートナーシップを選ぶための第一歩です。
自分を普通の枠から解放すると、無理のないパートナーシップや心地よい距離感の生活を実現しやすくなるでしょう。
契約・制度・法的保護の視点も大事
結婚以外のパートナーシップでは、制度や法的保護のサポートが及ばないことがあります。
事実婚や同棲、フレンドシップ型のパートナーシップでは、相続権や税制上の優遇が受けられなかったり、病院での同意や賃貸契約の連帯保証など、法律婚と同じ権利が保障されないケースがあります。
パートナーシップを結ぶ際はパートナー同士で緊急時の医療同意や遺言書の相続権などを書面にしておくと万が一のトラブルを回避しやすくなるでしょう。
また自治体のパートナーシップ制度で証明書を発行すれば、社会的承認や病院の手続きがスムーズになることもあります。
以上のような契約や制度を把握し、事前に整理しておくことで、自由なパートナーシップを築きながら、将来のリスクに備えることが可能です。