「コンドームを着けないと愛を感じない」/BETSY

ゴムを着けると…!?

「ゴムを着けると愛を感じられない」ベッドの中で聞くと萎えませんか。私は一瞬で愛どころか性欲も消え失せます。

「お前の言う“愛”ってやつは、こんなに薄いラテックス一枚で消えるほど儚いの?」って言いたいですし、たった約160㎠(日本人の平均サイズで計算しました)覆われてるだけで感じられない“愛”とか遠慮したいんですけど……。うすら寒い“愛”を押しつけないでほしいですね。女性でも無防備にこんなことを言う人がいるというから驚きです。

「ゴムを着けると愛を感じられない」「隔たりを感じる」というのは、コンドームを着けたくないということを正当化しようとする定番のセリフです。本音は「ゴムを着けると快感が減る」でしょう。しかし、実際の研究では、必ずしもそうではありません。アメリカでの調査によると、コンドームを使ったセックスの快感に関して、男性も女性も「大きな差はない」と回答する人が多数だったそうです。むしろ、リスクを気にせず楽しめることで、満足度が上がるケースも多いんです。逆に、性感染症や望まない妊娠の心配を抱えながらするセックスの方が、集中できなくて楽しめないと感じる人もいます。

性欲のアクセルとブレーキ

ここで性科学の有名な理論「Dual Controlモデル」の話を聞いてください。これは、性的な反応は「アクセル(興奮を促す要因)」と「ブレーキ(興奮を抑える要因)」のバランスで決まるという考え方です。多くの人は安心や信頼がアクセルになり、不安やリスクがブレーキになります。特に、女性はブレーキのほうが敏感な人が多いと言われています。

つまり、コンドームを着けたくないという意思の表明を受けた瞬間「え、じゃあ私が性病になったり妊娠したりするリスクはどうでもいいわけ?」と興奮に急ブレーキがかかるというわけです。