若さは失われても「経験」は積み重なる

あやまん監督×紫原明子対談
紫原明子

あやまんさんの若さや美貌に頼らず楽しませるというスタイルは、どこから生まれたんですか?

あやまん監督

劣等感です。
初めて呼ばれた飲み会が、憧れのスポーツ選手とだったんですが、私は何もできなかったんですよ。喋れなかったし、東京の子に比べたら垢抜けてもないし、何も結果が出せなかったんです。

それで、これじゃダメだなと思い、その飲み会に誘ってくれた年上のお姉さんのことを考えました。彼女はそこまで若くもないし、とびきりかわいいわけでもないのに、なんで華やかな飲み会ばかり行ってるんだろうって。

紫原明子

まじめ!

あやまん監督

彼女は、すごく盛り上げ上手だったんですね。だから私もトークで求められる人になろうと思って、このスタイルになりました。

あやまん監督×紫原明子対談
紫原明子

先日、元メンバーのファンタジスタさくらださんにお会いしたんです。高校を中退してキャバクラで働いてるときは、お酒を飲むだけでいいのかと罪悪感があったけど、あやまんさんに出会って「楽しませる飲み方」を知り、居場所を見つけたっておっしゃってました。

あやまん監督

たしかにさくらだは飲み会が好きじゃなくて、スカウトしてからしばらく飲み会に来なかったんですよ。でもあるとき、さくらだの好きな芸人さんが来る飲み会にやってきて、私たちの飲み方に衝撃を受けたと言ってました(笑)。それを機に毎回飲み会に来るようになりましたね。

紫原明子

私も、ただニコニコして誰かの話を聞いてるだけの飲み会より、自分が話題に参加したり、楽しませる側になったりするほうが断然楽しいと思いますね。飲み会でのトークって素人にとってもある種、芸事みたいな面もあるので。年齢を重ね、回数を重ねると、その分磨きがかかる。30代後半に差しかかって、友人たちとの飲み会が震えるほどおもしろくなりましたね。