アヤ:「安売りしちゃダメだよぉ!」とか説教されちゃう。かわいそう~。

雨宮:でもここの層にいたら「安売りしかすることねーよバーカ!」って思うじゃないですか。
ここは結構地獄だよ。処女から脱出するより、ここの層から脱出するほうが難しいと思う。

アヤ:結局私たち処女にとっては、セックスとかエクスタシーって全然実体の掴めない幻のような物なんですよ。
だから、「知らない」という点で物凄く楽なんですね。
一方、一回でも快感なり醍醐味なりを得てしまった人の渇望感や孤独は想像を絶するものだろうと思います。
私もこの先、もし奇跡的に一回でも男が出来たとして、散々開発された挙げ句ソッコー捨てられて、それから先死ぬまで一回も男が出来なかったら…とか思うとすげえ皮算用だけど気が狂いそうになるもん!
だったらいらないとすら思う!

雨宮:じゃあ今の方が幸せ?

アヤ:幸せではねーよ!!!
だけど、セックス目指して駆け抜けて行った先人たちがこぞって皆ボロボロになってるから、「うわ、こんなもんか…」って動きたくなくなってるの。
平成生まれっぽいメンタリティだね!

雨宮:(p.1のスライドをみて)この図は一応、わかりやすく上下ということにしてるけど、実は上下の関係はなくて、どっちが幸せかといえばどちらとも言えないっていうのが事実だと思う。
男の肌に触れればそれでいいってもんじゃないじゃないですか。
触っても自分のものにならない地獄とかありますよね。

アヤ:やっぱりもう死のうかな…いいことないじゃん…

雨宮:めっちゃ暗いですよね。

アヤ:しかも喪女的なメンタルを持っている人たちはそこ叩いちゃうんですよね。
私もそうだったけど、正しい毒の抜き方じゃないから余計苦しくなるっていう。

雨宮:セックスに飢えてる側からすると、セックスできてるだけで「お前焼肉食ってるじゃん」みたいな感じにしか見えないよね、セックスできてる女なんて……。
でも、こっちは「焼肉のタレの味を知っちゃったら、もう元には戻れない」っていう状態なんだよ。

アヤ:それを知って以来、セフレ層を無責任に恨んだり叩いたり羨んだりすることができなくなっちゃった。
さっきも言ったけど、結局どう動いても地獄なんじゃんって…。

雨宮:処女同士の連帯感も失われて、しかも幸せじゃないって最悪だよね。

アヤ:地道に自分磨きして…みたいなのも、気が付いたらクソジジイだかクソババアだか分からない、不気味な生き物になってました!みたいなオチになりそうで怖くて出来ないし…マジでどうすればいいのかな?(来場者に振る)