圧巻のルイ・ヴィトン、コレット15周年記念イベント

こんにちは。ファッションエディターの近藤陽子です。 さて、今回はこれぞパリコレ!という魅力たっぷりのショーを毎回見せてくれる“ルイ・ヴィトン”の様子からお話したいと思います。

 噴水にエレベーター、メリーゴーランドとこれまでもあっと驚く演出で観客を驚かせてきたマーク・ジェイコブスが手がける“ルイ・ヴィトン”ですが、今回もやってくれました。
なんと、今回は煙を立てた本物の蒸気機関車が登場したのです!
もちろん、ショーがスタートした瞬間からまわりはおおっ!の大歓声。
中には乗客としてモデルが座っていて、一人ずつページボーイにバッグを持たせ、プラットフォームに見立てたランウェイを闊歩していました。

 上品なキャメルカラーから始まり、アールヌーボーを思わせるどこか懐かしい曲線の連続柄、煌めくブロケード、そして高さのあるエレガントな帽子。
そのどれもが実用性の高いコーディネートでありながら新しさに満ちており、瞬く間に夢の世界へと誘ってくれているようでした。
丈の長いスカートにパンツという組み合わせも新鮮。

 ショーが終わった後は、舞台演出の前で記念撮影になるのが恒例。
今回も感動冷めやらぬ人たちが我こそは!と車掌と2ショットを撮ったり、車内でインタビューを受けるマーク・ジェイコブスを撮影したりと、ショーが終わった後もその余韻を楽しんでいました。
私もイタリアのマリ・クレール誌のエディターと交互に記念撮影(笑)。
それからバックステージのほうに足を向けてみると、ちょうど『SATC』でおなじみのサラ・ジェシカ・パーカーが登場!
こんな大物セレブを見かけるのもパリコレの醍醐味。
彼女はその日の夜に開催された“LOUIS VUITTON-MARC JACOBS展”のオープニングパーティにも出席していました。

 それからパリのおしゃれ観光スポットとして名を馳せるColette(コレット)が、今年で誕生15周年を迎えました。
そこで、パリコレが一段落した3月10日&11日の2日間にわたり、colette carnavalと銘打ったイベントを開催。
チュイルリー公園の一角に突如登場した4,000㎡の巨大テントは、長蛇の人だかりでかなり盛り上がったお祭りになりました。

 30分待ちでやっと中に入ってみると、“CARVEN”が輪投げゲームをやっていたり、“FRED PERRY”の卓球台や“NIKE”のバスケットコートがあったりとカップルや子どもが遊べるアトラクションが勢揃い。
誰でも自由に参加できるパブリックスペースになっていて、他にもダンス教室やシネマ、若いママと子どものための塗り絵教室、食では“Laduree”のマカロンや“Bogato”のカップケーキなど、まさに五感を満たすお楽しみがぎっしり!
 まわりを見渡してもカップルの来場者が多く、休日のデートスポットとしてまさにうってつけの場所となっていました。

 日本からはネイルサロンのukaや高円寺の個性派ショップ、キタコレが参加。
またそのお隣ではminimixがWE LOVE JAPANと謳ったブースを設けるなど、こちらもユニークで楽しい構成。
(ちなみにこの一連の動きにはBaby-Gが関わっていて、昨シーズンコレットで開催されたテリー・リチャードソンの写真展“Mom & Dad”ではBaby-GとG-SHOCKのペアウォッチも期間限定で発売されていました)
Coletteのディレクター、サラは大の日本好きらしく、このイベントを通じて東日本大震災へのチャリティも考えているとのこと。
そう、ちょうどあの忘れられない、忘れてはいけない悲しい出来事から1年。
遠く離れたフランスでも、日本のことを愛し、日本へ思いを馳せてくれる人たちがたくさんいるのです。
私も会場内を歩いていると、何組かのカップルに「日本は大丈夫? 僕たちは日本が好きだよ!」と声をかけてもらいました。
そういうちょっとした心遣い、人と人との繋がりって本当に大事ですね。

それにしても、パリは毎回思うことながら、まさにカップルが愛を語り合う姿が似合う理想の街。
華やかなパリコレはもちろん、そんな光景を眺めているだけでも、またパリに来たい!と思わせる魅力がたくさんつまっています。

Text/Yoko Kondo(Fashion editor)