【3】露出願望と、スワップ趣味のカップルが集う、カップル喫茶

 最後に説明するのはカップル喫茶です。
カップル喫茶は、大人のパーティーと近い形でありながら、ほとんどの場合、その名の通り『カップルでのみ』来場が許される場です。
喫茶といってももちろん店内の内装は喫茶店のようにはなっておらず、多くは乱交パーティーの会場と同じく、マンションの一室にソファなどが置かれた歓談スペース+マットの敷き詰められた大部屋となっていることが多いです。

 このカップル喫茶にくる人々の目的を大きく分けると二つ。
自分たちのセックスをしている姿を、他の人たちに見て貰いたいという露出願望を叶えるため、そしてもうひとつはスワップです。

 スワップとは、自分のパートナーを他人に差し出し、代わりにその人のパートナーと自分がセックスをする行為のこと。
嗜好を持たない人にとっては「なぜそんなことをするのか意味がわからない」に違いありませんが、しかし、実際に愛好家も多くいます。
そして、このスワップを好む者が多く持つ性癖が『寝取り』『寝取られ』――というわけで、長くなりましたが、今回ご紹介するのは、庵乃音人著おためし艶妻 (竹書房)です。

庵乃音人・著『おためし艶妻』の魅力

本書の主人公、瀬戸亮は、全国の一流大学に多数の生徒を送り込む名門校・私立深田学院に勤める英語教師。
新卒で赴任してからもう四年になる。
まだ二十歳の初々しい幼な妻の美貴と出会ったのも、この学園だった。

「やん、だめ。そんな風にされたら。んあぁ……」
昂揚感が増し、理性を麻痺させ始めたらしい美貴に、かつての彼女の姿が重なる。
誰もいない体育倉庫や裏庭の物陰で人目を忍んで抱擁するたび、
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とせつなげに甘え、頬ずりをし、内緒の口づけを求めてきた制服姿の美貴の思い出は、亮だけの宝物だ。

「ふはぁ。ああん、困る。エッチな汁が、い、いっぱい……いっぱいぃ。あはぁ」
「美貴、これだろ? もうこれがほしくてたまらないんだろう?」
 妻のふとももの間に下半身をすべりこませると、亮はガチンガチンに反り返ったペニスを手に取り、亀頭でラビアに分け入る。
 勃起すると二十センチを優に越える、それなりの巨根。
 だが正直、人に自慢できるほどの武勇伝はない。
「ふはっ」
 愛液を溢れさせる膣穴に鈴口を押し当て、ぬちゃぬちゃと上下に擦ると、美樹は悩ましげな媚声を零した。
「あはぁ。だめ。感じちゃいます。恥ずかしい。あっあっあっ」
「入れるよ、美貴。いいね? いいね?」
 二度確かめたが、美貴はいやいやとかぶりを振り、はっきりとは答えない。
 だが亮には分かっていた。早く入れてと願いつつ、言葉にも態度にもできないのが美貴という女だと。
(『おためし艶妻』 P8L6-P9L)

 元学園のアイドル的存在だった美貴との幸せな結婚生活。
しかし、それはひょんな形で破られることになってしまう――。
(後編に続く)
【後編につづく】

Text/大泉りか

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