お互い会いたいけど会えない場合

まずは「お互い会いたいが会えないバージョン」から考察したいと思います。お互い会いたいのに会えない関係性と聞いてパッと思いつくのは、なんといっても織姫と彦星でしょう。天の川のあっちとこっちは、北海道と沖縄の遠距離恋愛みたいなもんです。会いたいけれども飛行機代がかかるため、近距離カップルのように毎週末デートというわけにはいきません。ほか、彼氏側が遠洋漁業の船乗りとか。ひとたび出港すれば、次に会えるのは数ヶ月後でしょうから。

さて、会えない期間の男女は、「次に会えるときの過ごし方」に思いを馳せることとなります。「次に会うときは一緒にダーツがしたい」とか「次に会うときはサムギョプサルを食べに行きたい」とか「次に会うときは寝バックを試したい」とか。そして、その未来予想図をLINEで共有するのでしょう。人間は、共通の目標があると盛り上がりますからね。

また、一緒に○○をする系だけでなく、相手にしてあげたいことも、どんどん思いつくでしょう。「煮込みハンバーグを作ってあげたい」とか「次に会うまで5キロ痩せてビックリさせたい」とか「膣トレで締まりを良くしてビックリさせたい」とか。男性なら、「昇進の報告でカノジョを喜ばせたい」とか「トリキじゃなく回らない寿司屋で御馳走してあげたい」とか「金冷法で精力アップさせヒィヒィ言わせたい」とか。そういった相手を思う気持ちが高まることも、会えない時間のメリットなのだと思います。

一方は会わなくても平気な場合

では、「一方は会いたいが、一方は頻繁に会わなくても平気なので会えないバージョン」はどうでしょう? わかりやすいように例を挙げますね。女性側は会いたくて震えているが、男性側は仕事や1人の時間を優先したいので、なかなか会えていないとしましょう。

男性側は「たまに会うとやっぱり良いものだなあ」と、愛情の再認識ができます。仕事や1人の時間も充実しているけれど、久々にカノジョと過ごすのも一興であると。久々に食べるバニラアイスの美味しさに似た感覚かもしれませんね。チョコアイスやイチゴ味も美味いが、バニラアイスも美味いじゃん、みたいな。

女性側は、「惚れた弱みに徹する覚悟」が決まるのでしょう。会えない不満をぶつけでやりたいが、久しぶりなのだから笑顔で会いたいのが女心。では、不満はいつ伝えるのだ、という疑問が湧きます。そして、このままじゃ永遠に不満を言えないと気付くのです。そのうえで、「惚れた弱みにとことん徹しよう!」と、覚悟が決まります。そしていずれ彼氏側が、仕事や1人の時間を優先するライフスタイルに理解のあるカノジョは滅多にいないと、ありがたみに気付いてくれるのでしょう……多分。