エロメンはリスクなくときめきをくれる存在

――台本も、男性向けとは全然違う?

M:男性向けの台本てセックスが中心だから、設定だけあってあとは紙1枚ってこともあります。
だけど女性向けは妄想の世界。セリフまわしにまで気を付けてがっつり書いてます。韓国ドラマ観て「これはいい!」って思ったシチュエーションを取り入れたり……もう、ほんと自分で言うのもなんですけど、恥ずかしい顔しながら一生懸命書いてますよ(笑)。

――ちなみに、シルクラボの世界には牧野さんの妄想が反映されてるんですか。

M:私自身は、もっと泥臭いAVのほうが興奮するんです。ながえスタイルとかFAプロとか、おっさんが四畳半で汗かきながらヤルようなジトジト昭和系が好き。
でもシルクラボの作品は、そういうのとは違う部分で作ってますね。エロよりもときめき重視というか。

――それは作品を観ててもすごく思います。たぶんシルクラボのユーザーさんも「オナニーのオカズ」って思ってないんじゃないですか。私も女なのはしくれなのでなんとなくわかるんですけど、そもそも女の人って男性と違ってエロにお金を払わない。

M:そうなんですよ。今はネットでいくらでも無料のエロ動画観られるから、女性はなかなかお金を出してくれないんです。
でも、ときめきっていう付加価値があれば話は別。
彼氏や旦那さんがいてもときめきなんてそう長くは続かない、でも不倫に走るのはリスクが高い。そうすると、リスクなく手に入るときめきって、アイドルやエロメンしかないんですよ。

――私も、結婚してからエロメンの良さがわかるようになりました。

M:私、女の人がセックスに求めてるものって、肉体的快楽より精神的快楽のほうが大きいんじゃないかって気がするんですよ。
極端に言えば、肉体的快楽はオナニーでなんとかなる。でも、女性って子供の頃からマンガやドラマで恋愛至上主義的な考え方を植えつけられてきてるから、それだけじゃやっぱり何か足りなくてモヤモヤしてしまう。そこんとこを埋めてくれるのがエロメンなんじゃないかと思いますね。

※次回はシルクラボの未来と、今抱えている課題について語っていただきます。

Text/遠藤遊佐

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