セックスも同じこと

 だから、熟男と熟女の婚活は難航するんだろうなぁと思います。結婚したい男女はたくさんいるのに、価値観が真逆過ぎて、すれ違ってしまうのでしょうね。これって、もうちょっと若い世代のセックス観にも該当するんじゃないのかなぁ。「もうちょっと若い世代」というのは、AM読者様に多いと思われる、いわゆるアラサー層。

 アラサー男子は、アラサー女子に対して「10代のおぼこ娘じゃあるまいし、『付き合う前のセックスだなんてありえない!』だなんて、いちいち面倒くさいこと言わないでくれよ」と思うのでしょうね。アラサー女子は、アラサー男子に対して「ヤリたい盛りの10代ならまだしも、交際申し込みもせずにセックスしたがるだなんてサイテー」と思うんじゃないかな。

 これって、どっちが正しくて、どっちが間違っているってことじゃないんでしょうね。もう、価値観の相違としか言いようがないのですよ。そう考えると、アラサー女子が納得のいくセックスをするには、アラサー男子ではなく、「ヤリたい盛りの10代」に焦点を当てようってことになりますね。「付き合おう」の確約はないけれども、ヤリたい盛りってことで大目に見る気持ちが芽生えるのかも……多分。熟男と熟女の結婚観も、アラサー同士のセックス観も、同年代って意外と難しいなぁと思ったのでした。

Text/菊池美佳子

次回は <人ではなくオンナとして評価されたい時もある…「セックス目的」大歓迎期>です。
ヤリマン絶頂期のときは、男性から「セックス目的扱い」されることがたまらなくうれしかったという菊池美佳子さん。人間性、社会性、知性……そういったものすべてを度外視されただ「女」ということだけは認められているという、こじれ気味の喜び。では、ヤリマンではなくなってきた菊池さんの現在の心境とは?